ある日突然、超可愛い女子校生から「かのひとの心を盗んで欲しい」と言われる泥棒稼業のくじらさん。お仕事の報酬は、「手作り弁当」です。
美味しそうなお弁当の描写と、移り変わっていく心理描写で物語が進んでいきます。さて、「かのひと」の心を無事に盗み依頼を果たすことが出来るのか……。
詩のようなリズムでゆったりと紡がれる物語は、心地よく心に染み込んでいきます。登場人物達の秘めた辛さや、それを思いやる優しさがジーンと伝わってきて、何度も読み返したくなる、そんな物語です。
五分で読書とタイトルにある通り、5分で優しい気持ちになれる物語。ちょっと落ち込んだときの特効薬にもなりそうです。