第2話 安倍元首相

 今日は、2020年7月8日。

 ネットニュースで、小さな記事が載った。

 安倍元首相が奈良での路上演説中に狙撃され、心肺停止となり、救急搬送されたとのこと。フェイクニュースか?とおもったが、その後、テレビもネットもこのニュースで溢れていた。


 その後のニュースをみると、狙撃者は元海上自衛隊員だったとのこと。詳細は今のところ不明。

 一度、九州の小倉駅で同じ車両に同乗されたのをお見かけしたことがある。秘書もおらず単身で大分行きの特急電車に乗っていた。当時は、小泉内閣の時代、安倍さんは幹事長だった。重責なのにボディガードもつけずに移動している。身の安全を気にしない人柄なのか、それ程日本は安全な国なのかという感情が起きた。

 ーー今回の事件には.ボディガードはいた様だが、あの特急電車で起きた感情がわきおこったーー


 当時安倍さんは、北朝鮮に拉致された人達の帰国に努力しておられた。その後に当時の首相だった小泉さんが北朝鮮で金正日氏と会談し、拉致被害者と面談し、拉致された人々の帰国を成功させた。

 その陰の立役者は安倍さんだった。彼の政治家としての生き様を感じる。


 最近、中国が勢力を拡大しようとしている。人口が地球の五分の一の人間が、世界の国から最先端技術を取り入れ、世界のあらゆる工業品を売り、外貨を稼ぎ、世界の資源を掌握した。この先、何を目的に産業拡大を図ろうというのか?

 その指導者からは、13億人を飢えないようにする為、更に豊かにする為、元の偉大な中国を復活する為、という言葉が頻繁に出てくる。大国の指導者として、世界の貧困や平和などのいう理念も語ってはいるが、欧米マスコミはそのことは報道しない。中国が国際社会に関する理念を語るのを遮っているようにもみえる。そのデフォルメされた報道により、地球の平和な未来よりも拡大だけを求める膨張主義だけの中国のイメージが作られていく。

 この国が、理念にそって拡大発展していくとどうなるのだろうか?

 当然、食糧、資源、金融、資産、流通あらゆる分野での旧先進国との取り合いがおきる。

 2022年の夏。今は、そんな世界的なシェアの壮絶な取り合いが起き始めた時代かもしれない。

 安倍さんは首相を退任後は、今の世界情勢に対応した活動をしていた。時代の変化を誰よりも敏感に感じていたのではないか?

 台湾との連携強化、国防費の増大、核共有議論の必要性強化を政策提言していた。


 安倍さんの予測があたらず、平和な時代が続くことを願う。だが、残念なことに中国の人民が30年前の貧しい時代に戻りたいと思うことはないだろう。そして、そのたわいのない小さな欲求が世界的な混乱社会がもたらすことに繋がっている。

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