第14話

正直心配だった。

最初はただトイレに行きたいだけなのかなって思ったけど、顔は青ざめてたし、誰かから隠れるように、逃げるように走って行った。

でも幸弥くんがそんな感じだった理由はすぐに分かった。

須藤 浪香がいたからだ。

彼女も誰かを探しているみたいだった。

多分誰かじゃなくて幸弥くんを探してるんだろう。

あんなにつらそうな幸弥くんは見たくない。

だから私は声をかけた。


「須藤さんなにか探しものですか?」

「琴葉先輩」


いきなり声をかけられてびっくりしたのか肩をビクッとさせてこっちを見た。


「幸弥くんを探してたんじゃないかしら?」

「な、なんでそう思うんですか」

「ただの感よ」

「確証はないんですよね?それは琴葉先輩の勘違いです。それでは」


私の言ったとおりじゃない。

服屋で見つけたのね。

幸弥くん、どうしようかしら。

トイレに行って戻って来ないだろうし拓也に連絡するしか無いかな。


「そう、それでいいわ」

「頼んだわよ」


拓哉に連絡して約2分幸弥くんは帰ってきた。


「すみません、戻りました」

「お腹の調子は大丈夫かしら」

「幸弥兄そんなにお腹痛かったの?」


彩佳ちゃんは席を取りに行ってたから何も知らない。


「じゃあご飯食べよう!」


彩佳ちゃんの一言でご飯を食べることになった。

彩佳ちゃんは何の考えもなく言ったんだろうけどそれが今はとても助かった。


「ありがとうございました」


幸弥くんが耳元でそう言ってくる。

今日は私が甘やかされるんじゃなくて、私が幸弥くんを甘やかさないと。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


短くてすみません。

許してくださいな。


すみません!誤字があったので訂正させていただきました。

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