第5話
「う〜ん終わったー!」
隣の席から拓也の声が聞こえる。
まだ、4限目が終わっただけだ。
まあでも、昼休みという時間は誰でも嬉しい時間である。
「飯、食うか」
「おい幸弥、お前にお客さんだ。はぁ、ちゃんと話しつけてきたのか?」
そう言ってやってきた拓也の視線の先には浪香がいた。
もう話しかけるなって言ったはずなんだが。
「ね、ねぇ幸弥くん前みたいに一緒にご飯食べようよ……」
「浪香、いや須藤さん、俺にはもう話しかけないでくれって言ったよな?」
「え、い、嫌、前みたいに浪香って呼んでよ!なんで………」
は?何いってんだ。
俺は浪香と別れたんだ。
下の名前で呼ぶ必要がどこにあるんだよ。
「断る。俺は須藤さんとよりを戻す気はないし、そもそも俺には結婚を前提に付き合ってる許嫁ができたからな」
「嘘っ!証拠がないでしょ!?」
めんどくせえ。
付き合った頃はこんなめんどくさくて我儘なやつじゃなかったぞ?
「じゃあ雪華さんに電話して証拠を」
「その必要は無いわよ、幸弥くん」
俺の言葉を遮るように発せられた女性の声とともに俺の唇は奪われた。
「「「「え?」」」」
俺と浪香それに今教室に残っている生徒全員の声が重なった。
1人は「なんであんな美人が君嶋とキスしたんだ」と言い、また1人は「なんで毎回君嶋にばっか美人が寄っていくんだ」と言った。
「雪華さんがなんでここに?」
当然俺も驚く。
別の高校に通っているはずの雪華さんがこの高校にいるのだから。
「気になる?でもその前に一緒にお昼ごはんを食べましょう」
「わかり、ました」
気になるが雪華さんに言われたら逆らえないというかそんな感じがした。
「ちょ、ちょっとあなた誰!?私の幸弥くんにいきなりキスして!」
「あら?いつから幸弥くんはあなたのものになったのかしら?幸弥くんは誰のものでもないそうでしょ?幸弥くん」
その質問にあえて俺は「はい」と言わずこう答えた。
「いえ、僕は雪華さんのものですよ」
「え」
「あら、私としてははいって言ってほしかたんだけどなぁ。ふふ、でもそれでも良いかも?」
浪香は誰も見たことがないような悔しがる顔をし、雪華さんは蕩けたような目で俺を見つめていた。
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修羅場?だと思う。
思った以上にこの作品が伸びて実は驚いてます。
毎日投稿を頑張ってみようかななんて、へへ
お星さまほしいな、あとハートも…………。
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