第4話

朝が来た。

今日は月曜日で学校がある。

学校に行けば同じクラスである浪香と会うことになるからか体が学校に行くことを拒んでいる。


「行きたくない……」


声に出してしまうほどだが高校に行くようになってから約半年間学校を休んだことがないので休みたくはない。

どうしたものか。


「幸弥にい起きてる?」


扉の向こうから妹の彩佳の声が聞こえる。

そう言えば実家だったな。


「起きてるよ」

「そ、起きてなかったら突撃してたよ」

「それはやめてくれ。心臓に悪い」

「冗談だよ」


彩佳はちょっとギャルっぽいが根は真面目で優しいやつだ。

ほんとこんな妹は俺にはもったいない。



◇◇◇



結局休むことなく学校に来た俺は恐る恐る教室に入る。

浪香はまだ来てないみたいだ。


「おはよう幸弥。どうだった俺の姉さんは」

「はあ、最高だったよ拓也(たくや)」


俺に朝一で挨拶してきたこの男は琴葉 拓也(ことは たくや)、許嫁である雪華さんの弟で俺の中学からの親友だ。

腐れ縁と言ったほうが正しいのかもしれない。


「なら良かった。ところで教室の扉後ろからお前のことをまじまじと見つめている存在がいるんだが」

「え?」


その存在は浪香だった。

なにか話したそうなそんな顔で俺を見ている。

一瞬目があったが何もなかったように目をそらす。

そして拓哉との会話を再開する。


「ところで今日ってなんか小テストあったりしたか?」

「えーと、あるな」

「え、マジ?」

「ああ、科学の小テスト2ヶ月後の中間に出る範囲だったかな」

「やべ、勉強してないわ」


俺はそう言うとカバンから化学の教科書を出し復習を始める。

「ま、頑張ってな」と拓也は言い他の女子生徒と会話しに行った。

クソ、頭がいいやつは良いな。


拓也は家で家庭教師をやっっているため無駄に頭がいい。

俺もそれなりに勉強はできるが。流石に復習しないといい点数は取れない。

拓也は女子には無限に教えるんだよな。

たまには俺にも教えろよ。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


次話は浪香と雪華の両方が出てきます。

お楽しみに。


お星さまとハートをくださいな…………。


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