第3話

今俺はすごく緊張している。

あと10分もすれば許嫁が来るのだから。

水を飲んで、トイレに行って、とうとう時間が来てしまった。


「失礼します」


部屋に入って来たのは着物をきれいに着飾った髪の毛をポニーテールにした大人な女性だった。


「おはようございます、幸弥さん。まずは私との許嫁のお話ありがとうございます」

「い、いえこちらこそ。自分のために来ていただきありがとうございます」


なんというかとても恥ずかしい。

自分より2つか3つ上の女性に微笑まれるとなんというかほんとに恥ずかしい。


「それでは今からは若いお二人でお話してくださいな」


接客モードの母さんがそう言って部屋から出ていった。

母さん!俺を1人にしないでくれ!!


「お近くに言ってもよろしいでしょうか?」

「ど、どうぞ」


こんなにきれいな女性が俺に向かって話しかけていることに緊張してしまう。


「弟と話す感じでいいですよ」

「え?」

「だから、私の弟拓也(たくや)と話しているみたいに」


許嫁である琴葉 雪華(ことは せっか)さんが放った言葉に俺は驚いた。

拓也のお姉さん?!


「拓也のお姉さんですか!?」

「ふふ、そうですよ?」

「私と結婚したら拓也はあなたの弟になりますね」

「え、どうしよ、拓哉のお姉さんが雪華さんで……」

「ふふ、落ち着いてください」


そう言って雪華さんは俺を抱きしめる。

雪華さんの大きな胸があって俺はその胸に顔を埋める感じになった。

柔らかくてずっとこのままで居たいと思ってしまう。


「落ち着きましたか?」

「はい」

「君嶋 幸弥さん、あなたは私と許嫁の関係になってもらえますか?」

「よろしくお願いします」


俺は雪華さんの胸に顔を埋めたままそう返事をした。

仕方ないじゃないか。

この人と一生をともにしたいと思ったのだから。



◇◇◇



<雪華side>

私は幸弥くんをやっと手に入れた。

胸で誘惑した感じに近いけど最後はちゃんと幸弥が答えてくれた。

これからは一緒に楽しもうね、幸弥くん。

私がいないと生活できないようにしてあげるから。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


私の作品にお星さまとハートをお恵みください…………………。

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