にわか雨に降られたひと組の男女が、小さなあずまやで雨宿りするお話。 先輩後輩の関係にあるらしいふたりが織り成す、雨宿りがてらの対話劇です。 独特の読み心地というか、つかみどころのない不思議な雰囲気が特徴的。 会話の内容そのものはちょっとしたラブコメのようでありながら、でも彼らの口調や距離感に何か〝普通でなさ〟みたいなものがあって、その手触りが深く印象に残ります。 なかなかひとくちには説明できない、個性的な空気感の作品でした。