第62話
名も無き宿場町から奪われ帝国へ持ち去られようとしていた物資・人材を奪還した我々は足を止めることなく更に北東、帝国方面へ向かう。
あ。
また移動のターンなのでアルファさんには〈箱庭〉離宮へ戻ってもらってるよ。
アルファさんは俺の全力についてこれると言ってるけど、もしかしたらこれって交代で走るとかできるんじゃないだろうか。
むしろアルファさん及びメイドゴーレムに目的地まで走らせるという鬼畜運用も。
なんて考えが頭をよぎるけど、そもそも自分しか扉を設置できないんだよ。
今のところ扉は『自宅玄関』『森の魔女宅』『キューサの村、王国側の丘』『(名前も知らない)宿場町路地裏』の4ヶ所に5ヶ所目を出したり消したり。
馬車で2日の距離を半日、6時間ほどで走りきる。
陽が落ちる前に砦に到着、山頂付近に陣取っているからこちらから砦の中を見ることはできない。
正門からしばらく、街道がだらりと直線で伸びているので、門からはこちらの動きがよく見えることだろう。
こちらから正門が見えたということは向こうからも見えるわけで、砦まで1kmほどのこの地点がデッドラインということ。
ただ、まだ気付かれた様子は無い。
このへんで休憩にしよう。
〈箱庭〉に入り、軽く食事と風呂休憩。
「2刻(4時間)ほど寝るから。
夜の真ん中あたりで起こして」
決行は深夜0時、しばしの休息。
アルファさんには相談の上、【銃士】5、【魔導士】3、【斥候】2ぐらいの割合で混ぜてもらった。
砦、建造物の中でスナイパーライフル振り回すのはさすがに無いので、『帝国正装の魔法銃』『魔法機関銃』を買うことにした。
「うふ、うふふへへ・・・」
アルファさん、機関銃好きすぎだろ・・・。
何かこだわりとか思い入れとかあるのかな。
「では最終確認。
ここまで来ればただの山賊集団じゃなく窃盗や強姦殺人、犯罪行為に手を出してないのもいるはず?だから、そういうのは眠らせて放置する。
このタイプはアルファさんが率先して無力化していって。
砦の中には近くの村から連れて来られてる人もいるみたいだから大魔法で一撃というわけにはいかないし、まずは中庭広場で大暴れして向かってくる奴らを相手して、なるべく数を減らす。」
準備が足りてるのかどうかわからないけど準備完了。時は満ちた!
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年末年始含めてしばらくの間、毎週金曜の週1ペースでいかせていただきます。
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