第59話
寝る前に、なんとなく玄関広間に行って『自販機』を立ち上げる。
持ってても仕方ない帝国兵(現行)の鉄鎧なんかの装備を買い取ってもらう。
完品で金貨1~2枚、武器と合わせて合計金貨100枚ほどのいい臨時収入になった。
平民でも下のほう、給仕や人足などでは月に金貨1枚をなかなか稼ぐことはできない。
金貨1枚あれば、中流の家族4人が1ヶ月十分に食べていける額なのだ。
何か役に立つものが無いかと『購入』メニューを開くと、そこには見慣れない文字があった。
『新入荷』
期待して開いてみると、さっき売った武器や全身鎧なんかのガラクタがリストに並んでいた。
リストをスクロールさせていくと、見覚えの無い薬草や鉱物などの素材、『ポーション』各種などが何ページか続いて、その下はまた先日まとめて売った覚えのある素材類が続いていた。
このへんはハヲリさんがお金に替えた買い取りアイテムなのだろう。
今現在、この世界に『自販機』動かしてる人は2人しかいなさそうだし。
そして、なんとその中に俺が今求めていた素晴らしいポーションが入っていた。
誤解の無いように言っておくと、俺が求めていたわけではないよ。
この状況だから、欲しかったというより『今がそのとき、使うタイミングだ!』と、ピンと来ただけなんだからね!
そのアイテムの名は『性転換薬(12h)』。
さすが【ご都合主義】タグ、すばらしい夢のアイテムですよハヲリさん!!
金貨7枚半75万円という設定も良いね。MPで購入できる。
見た瞬間10本ほど購入手続きしてしまっていたよ。ほぼ無意識で。
MPごっそり持っていかれたけど、マナポーション飲んだみたいに急速に回復していく。
アルファさんを呼んで反省部屋の扉を開く。
「この中でも罪科ポイントが桁違いに特別高いあの3人に〈魅了〉かけてこっちに引っ張ってもらえるかな」
〈魅了〉をはじめとするバッドステータス付加への抵抗は最終的にHP残量で決まる。
〈手加減〉でHP1にされて『反省部屋』に送られて、【
数時間ぶりの真っ暗闇から外の空気だ。夜の月明かりでも目を開けてられないぐらい眩しいと思う。
けど、3人ともぼーっとしてる感じで「命令待ち」。
薬を手渡して飲んでもらう。
3人同時に「「「ぐうぅぅっっっ!!!」」」と呻き声を出す。
汗が湯気のように立ち昇る。まるでスーパー最悪人のように
出来上がった3人の女性は、意外なものでした。
若返るというか、ある程度以上は女性的で魅力のある姿に変わるとは予想してたけど。
ひとりは20代半ばのゆるふわおっとり系。
シャツの上からでもわかる立派なロケット。お椀型にさらにお椀をかぶせて伸ばしたような立派なブツが重力に負けずツンと上を向いている。
先っちょの突起物が堅くしこり、服の上からでも感度の良さがうかがえる。
君、こういうのがタイプなんだね。自分でおっぱいおばけを生み出して、今までやってきたことがそのままその身に返ってくるんだ。予想より良い反省会になりそう。
二人目は20前で快活な感じの中に育ちの良さ品の良さが見える。
あるべきものはしっかりと「女性」している。
やばいぐらいイイね。ふたりとも一度お相手してもらいたいとか考えてしまう。
元の素体のことは考えない。
問題の3人目。成人年齢ギリギリ、12才前後に見えるんですが・・・。
元がひときわ大きい図体だったから、シャツが床をひきずる長さ、腕も長袖とか萌え袖みたいになってる。
君、こういうのがタ(以下略
ということで反省部屋に戻ってもらおう。
3人には今から12時間、ゲスト(客人)扱いとしてサイレンスのデバフを解除。
扉をくぐり、大理石の床に尻をつけ滑り台のように滑り降りていく。
3人目の手が離れたところでアルファさんに魅了を解除してもらう。
部屋に〈手加減〉も追加。
ハッスルしすぎて相手を
「ふぇっ!?」
入り口付近というか投げ込み口が決まってるのでそのへんは不人気。少しスペースが空いている。
それでも3階建て屋上からのつるつるぬるぬるすべり台の勢いで、すり鉢状の底に溜まってる誰かとぶつかり、耳鳴りも聞こえない静寂空間に綺麗なソプラノボイスが響く。
はい、「ふぇっ」いただきました。
こういうのはなんぼあっても良いものですからね。
「え?ちょ、やめ「さ、触らないで「やめろ!私は隊長のオグ「痛い!そんなに強く「そんなとこに手を入れな・・・痛っ!「男だぞ、男同士でキスなん・・・うぶっ「だからってやさしく弄らな・・・ぁっ///」
静か過ぎる暗闇の中、艶っぽい声がやけに響き渡る。
ところどころ女言葉になってるのは精神が肉体のほうに引っ張られているからなのか。
3人以外の『反省』が遅れそうな気はするけど、そこはそれ。次は我が身だ。
がんばりたまえ励みたまえ。
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