理想の子ども

第4話 統合失調症

　お笑いコンビの松本ハウスのハウス加賀谷氏は、受験が原因で統合失調症になってしまったそうだ。統合失調症は幻覚・幻聴が特徴の精神疾患だ。若い人は松本ハウスを知らないかもしれないが、1990年代ボキャブラ天国でブレイクしたコンビで、俺の世代なら誰もが知っているような人だった。

　幼い頃から習い事を複数していて、友達と遊ぶ時間があまりない生活を送っていたみたいだ。結構前にこの人の本を読んだけど詳しい内容を忘れてしまった。とのかく、お母さんは息子にエリート人生を歩ませたかった。大企業に入るのが幸せ、と言ったら確かにそうかもしれないと思う。

　俺も中小で働いた経験があるけど、大企業は楽だと思う。中小では０から顧客を開拓しなくてはいけないけど、大企業は既存客を回っているだけで何とかなったりする。もちろん、精神疾患になってまで、勉強する必要はないが、子どもが優秀だったり、課題をこなせてしまうと親も気が付かないかもしれない。

　加賀谷氏の母校は、御三家の麻布高校。東大に行く人が多い超名門。本人によると、試験は白紙で出して、小論文だけ書いたそうだが、補欠で受かってしまったとか・・・どんだけすごい人なんだと思うけど、高校で発症してしまい、お笑いで活躍している頃も施設にいたらしい。

　スナイパーから狙われているという幻覚が見えてしまい、仕事に行けなくなって、治療のため10年間活動休止。最終的に合う薬が見つかったそうで、劇的に回復し、今も芸人として活動している。

　彼はすごく才能のある人で、話が面白いし、今はYouTubeもやっている。統合失調症に興味がある人だけでなく、お笑いが好きな人も見てみたらいいんじゃないだろうか。加賀谷氏と相方の松本キック氏両方とも本を出版している。文庫本にもなっているくらいだから、けっこう売れているんだと思う。