第6話

「……と言う事で、行くわよ!」

そう叫ぶ美咲に、修治は

「何処に?」

と聞き返す。

「はぁ?何言ってるのよ!教授を探しに行くのよ!まだ、そんなに遠くへは行ってない筈」

美咲がガッツポーズを作って叫ぶ。

「え〜!」

「文句言うなら、あんたは帰りなさいよ!美咲は1人でも教授を探すから!」

そう言って歩き出した美咲に

「分かったよ!行くよ。探せば良いんだろう?」

と言って美咲の後を歩き出した修治に、美咲は立ち止まり振り返ると

「ちょっと!女の子を前に歩かせるってどういう事?一緒に来るなら、前を歩きなさいよ!」

美咲はそう叫んで、修治を前に押し出した。

修治は苦笑いしながら

「分かったよ。ほら」

そう言って手を美咲に差し出す。

美咲が目を据わらせてその手を見ると

「何よ」

と呟くと

「いや、怖いならな手を繋いで歩こうかな?って」

そう修治に言われて、美咲は目を見開き

「はぁ?なんで私が修治なんかと手を繋がなくちゃならないのよ!」

と叫ぶと怒って歩き出した。

修治は美咲の背中を溜め息を吐いて見つめると

「美咲、待てよ!」

そう言って追いかけた。

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