第50話 なぜここにいるんですか

ラララは偉そうに見えるがとても性格が優しいようで……踏むことはなかった。

いや、人を踏んだらだめだけどな。

それが悪意がなければ。

俺は帰ると、キリンがそばにくる。

キリンはぬいぐるみだ。

「おかえりー。ユウタ」

「キリン。ただいま」

俺は頭の上に乗るキリンは気にしないが、扉が叩かれる。

そうして、扉からラララが入ってくる。

「ラララ、どうしたんだ?」

ラララは、別の部屋のはずだが。

「ふ、ふ、踏んであげる……わ。でも!ツボ押しとしてね!背中にはツボが多くあるんだからっ!知ってたかしら!?」

「ツボか……ツボって体の悪いところ押されると痛いらしいよな」

「ええ、ツボ押しとしてなら!本も持ってきたわ!」

「ちゃんと本を持ってきてくれてる!?真面目だな!」

ラララはツボの本を持ちながら言う。

「ふ、踏んであげてもいいわよ………」

俺は答える。

「あ、キリンがいるからお断りする。キリンに見せられないだろ」

ラララは、ギュウと服の裾を掴むと、俺の方へ泣き目をする。しかも顔赤い。

「せ、せっかく……せ、せ、せっかく……ユウタのバカアアア!!」

「ご、ごめん」

キリンはラララの方へ行く。

「ラララ。泣かないで」

キリンはかわいらしく笑う。

ラララはキリンを抱きしめる。

抱きしめながら、俺を指差す。

「ユウタ!キリンがかわいいから許してあげる!」

ラララは、俺の布団で寝てしまう。

なんで!?

「私は嫌がらせとして今日はここで、ね、寝るんだから!嫌がらせだからね!ユウタは床で寝なさい!」

「いや、いいけど、いいけどさ………」

ラララはキリンを抱き寝てしまった。

「もう寝たんかい!」

ラララは寝ている。

青色の髪をほどいていて、何だか寝ている時の方が………静かかも。

起きてると騒がしいから。

仕方なく俺は床で寝る。


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