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「ねぇ。君はさ、あの…、此処に招いた男の人と、してたの?そういう事…」
『さぁ?君はどう思うの』
人一人分空けた空間を挟みながら、私たちは、雨音を睡眠剤に、布団の中で眠りにつこうとしていた。
「…俺は、君はしてないんじゃないかって、思ってる」
『そう。君がそう思うなら、それでも良いよ』
枕元の灯りだけでは、暗くて良く見えなかったが、彼女の顔は、少し笑っていた様な気がする。
「うん」
噂なんて、所詮、蓋を開けてみれば大した事のないものがほとんどだ。
私には、彼女が噂通りの事をしているとは、どうしても思えなかった。
仮に、そうだったとしても、今日、私と彼女が過ごした時間に、その真偽は差程重要ではない。
それよりも、
「…それなら、何故君は俺を?探しているお父さんとは、どう考えたって似てないだろうに」
話を聞くに、誰彼構わず招き入れている訳ではないようだ。
だからこそ、疑問が深まる。
『同い年の子が、家の前で濡れているのが可哀想だったから』
『あとは』
しゃっしゃっしゃっ
ざあざあざあざあ
しゃっしゃっしゃっ
ざあざあざあざあ
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