第6話 更なる規制
国はマイナンバーカード所持率が70%を超えた所でマイナンバーカードを強制化し、全てのポイントカードを一括管理する事になった。
それに伴い、個人事業等にもポイントを付与する機器の導入資金を補助し、その機器は全ての支出に対して一括に管理する物であった。
今までセカンドワークを無申告、別のタイムカードで103万の壁を越える事を回避してきた世帯は収入を誤魔化す事が出来なくなった。正確には収入は誤魔化す事が出来るが、支出は誤魔化す事が出来なくなった。
当然、木村家でも今まで夜の仕事の収入は申告していなかった。昼は103万の壁を越えないように働き、児童扶養手当を手に入れ、夜はスナックで月に12万程稼いでいた。ある日、突然税務署から過去法律に則り、7年を遡って、夜働いた収入の所得税への督促状が届いた。それと共に免除されてきた健康保険代の請求書も届いた。必死に貯めた貯蓄から支払う事は出来たが、それ以来木村家の収入はカツカツになった。
当然のことながら年間103万の収入に対して児童扶養手当無しでは、毎月赤字だった。
しかし、今まで所得税を払わなかった典江からすれば今更所得税を払うのは馬鹿らしくて仕方がなく、遥子が18歳になり就職するまでの2年間の我慢と思い、セカンドワークを辞め、貯蓄を切り崩して生活する事にした。
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