第7話 初恋相手
かなり.....歪んでいる気がする。
だけど今は忘れよう。
思いながら勉強をする俺。
取り敢えずはテストが待っている。
小テストもそうだが.....待っている。
だからやらないといけない。
「.....しかしリリカは.....反省するのだろうか.....」
悔やまれる。
何がといえば.....リリカの行動に歯止めが効かない事に。
俺は思いながら.....横にある写真立てを見る。
幼い俺と萌香とリリカが写っている.....が。
思えばここからもうおかしかったのかもしれない.....が。
リリカは、だ。
俺は思いながらかつてを思い出す。
優しく微笑んでいたリリカを。
「.....本当なんで.....」
俺は呟きながらリリカの事を思う。
そして拳を握り締めて決意した。
何を決意したかといえば.....簡単にいえば。
リリカを変える、と。
そして周りに慈愛を持って心から愛し合える様にする、と。
「このままじゃアイツは.....孤独になってしまう。絶対にそれはダメだ。だから変えないといけないな.....」
思いながら俺は眉を顰める。
それからスマホを持ってから電話を掛ける。
それは.....リリカだ。
俺の決意を聞いてもらって。
アイツも核心的に変わってもらいたい。
そう思ったのだ。
『はーい。どうしました。先輩』
「.....リリカ。俺は決めたよ。お前を変える」
『.....変えるとは?』
「.....お前とは付き合えない。しかしお前が取り残されるこの状況は.....もっと許せない。お前が変わるなら俺は協力したい」
『嫌ですね。私は先輩と付き合いたいので』
「.....良いのかお前はこれで。孤独になるぞこのままだと」
良いんです。
私はリリカです。
先輩の愛しい彼女ですから、と言ってくるリリカ。
俺はその言葉に、良いか。リリカ。お前の過去を思い出していた、と話す。
それから、俺はお前の事が好きだった、とも。
『.....それはどういう意味ですか』
「昔のお前が好きだった、という意味だ」
『.....』
「.....お前は過去の自分と向き合った事はあるか。.....このままじゃダメなんだよ」
『過去なんて私に取っては忘れたものです。アハハ』
なので先輩。せっかくなのでデートの話をしませんか、と言ってくる。
俺は顔を顰めながら居たが。
デートか、と思いながら.....考える。
その場でコイツを導けばいいのかもしれない、とも。
「.....リリカ。それはデートじゃない。俺にとってはかつてのお前に戻ってもらう為の道標だ」
『先輩。何でそんなに過去の私を好むんですか』
「.....リリカ。俺の初恋相手は誰か知っているか。.....そして何故俺が萌香と付き合ってこうなったか知っているか」
『.....分かりません?』
「.....俺の初恋相手はお前だ。だがお前は.....昔から.....」
え、と思考が停止する声がした。
涙が溢れてくる。
そもそもリリカへの初恋はかなり昔の事。
だがコイツは.....農薬を餌に混ぜて犬を殺した。
それから嫌悪感が湧いてしまったんだ。
複雑な思いだった。
俺は変わってほしかったんだ。
コイツに、だ。
だけどその後に萌香に告白されたから。
だから俺は萌香と付き合った、と説明した。
『.....じゃあ何か。私が逃したのは自分自身だって話ですか』
「お前が全てにおいてそういう事をしなければお前と付き合っていたんだ。俺は。お前が好きだった」
『.....そん.....な.....嘘が信じれません!!!!!』
「.....嘘で言うか。こんな事を。俺は.....本気で悲しかったんだぞ」
『.....』
本気でショックを受けている様だが。
今更遅い。
俺は思いながらも、でもお前は変われる勇気を持っている、と告げる。
それから、お願いだ、と話してから。
そのまま電話を切った。
初恋相手がリリカだった、というのは5年前の話だ。
だけどコイツの場合。
本当に異常行動が多かった。
だから嫌悪してしまったのだ。
「リリカ。俺の想いを.....変わってほしい」
そんな事を呟きながら。
ノートを教科書を。
俺は捲る。
それからティッシュで鼻と目を拭いていると。
メッセージが来た。
(私はどうすれば良いんですか?)
そう一言だけ書かれていた。
俺はその一言を見ながら、お前はお前なりに変わってほしい。だから応援している。協力するから俺もお前に。だから、とメッセージを送る。
するとリリカは、私が悪かったんですね、と送って来てから。
それからメッセージは途絶えた。
そして翌日になって学校が始まったが。
リリカは学校を休む感じになった。
萌香は?を浮かべていたが。
俺は唇を噛んでいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます