今もどこかで
無駄
第1話
母の愛に疲れた僕は死を選ぶことにした。
これは僕という1人の人間が、この世にいたことを示すためのものです。不快に感じる方もいるかもしれませんので、悪しからず。
僕は今小学5年生です。そしてこれが僕の人生最後の年になりました。
僕の家族には母しかいません。
父は他に女をつくって出ていったのだと、母が毎日のように言ってきます。
正直父がいたときの記憶はありません。
ただ、父がいなくなってから母は変わってしまいました。それだけは確実だと言えます。
母に学校に行くのをやめさせられたので、友達ともあえていません。もう2年以上たちました。
今日も母にぶたれています。それはもうなれました。
暴力は序の口でした。
勿論僕には爪はありません。なので歩くのがかろうじて、握力はあまり意味がないようです。
もう友達の名前も忘れてしまいました。
僕は自分の排泄したものを食べて生活しています。最初は無理やりでした。勿論抵抗もしました。
しかし僕は体重20キロしかありません。抵抗する力がないのです。
そしてそんな日々からようやく解放されました。
おそらく僕がいなくなることで、母も解放されるのだと思います。
僕は幸せという言葉を知らずに生を終えてしまいました。
次の人生があるのならば、幸せになってみたいものです。
今もどこかで 無駄 @takehito
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます