今もどこかで

無駄

第1話

母の愛に疲れた僕は死を選ぶことにした。


これは僕という1人の人間が、この世にいたことを示すためのものです。不快に感じる方もいるかもしれませんので、悪しからず。


僕は今小学5年生です。そしてこれが僕の人生最後の年になりました。


僕の家族には母しかいません。

父は他に女をつくって出ていったのだと、母が毎日のように言ってきます。

正直父がいたときの記憶はありません。


ただ、父がいなくなってから母は変わってしまいました。それだけは確実だと言えます。


母に学校に行くのをやめさせられたので、友達ともあえていません。もう2年以上たちました。


今日も母にぶたれています。それはもうなれました。


暴力は序の口でした。


勿論僕には爪はありません。なので歩くのがかろうじて、握力はあまり意味がないようです。


もう友達の名前も忘れてしまいました。


僕は自分の排泄したものを食べて生活しています。最初は無理やりでした。勿論抵抗もしました。


しかし僕は体重20キロしかありません。抵抗する力がないのです。


そしてそんな日々からようやく解放されました。


おそらく僕がいなくなることで、母も解放されるのだと思います。


僕は幸せという言葉を知らずに生を終えてしまいました。


次の人生があるのならば、幸せになってみたいものです。

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今もどこかで 無駄 @takehito

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