第2話
今日は嫌な夢を見た。
「………」
ベットの毛布の中からは女の甘い声が響く。
「深雪…」
呼びたくもない名前を呼びながら、今日もまた、女と体を重ねていた。
女とヤルとき、気を付ける事はただ一つ。
名前を間違えない事。
「彼女、帰って来ちゃうよ?」
深雪は、いたずら混じりに言う。
俺には彼女がいる。深雪は、都合の良い俺の浮気相手だ。
俺は、彼女の言葉を無視し、行為を続けた。深雪もまた、顔を快楽に歪ませながら、俺との行為を楽しんでいた。
バンッッ!
不意に、大きな音が鳴り響く。何かを叩く音?いやこれは、誰かが思い切り戸を開けた音だ。
「ちょっと…!何してんの!?」
さっきの顔とは裏腹に、深雪は顔が真っ青になった。
「………!?」
くそ。もうちょっとだったのに
俺は睨むようにドアから入ってきた彼女、ゆかりを見た。
「ゆう…ちょっと。何よこれ!」
「うるせぇな。早く出てけよ」
最低だな。
彼女の家で浮気しといて、しかも出てけとか開き直る始末。
女なんて体だけだ。いつからか、そう思うようになっていた。
ゆかりは泣きながら裸の俺たちに鞄を投げつけた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます