第10話 押し掛けてくる天使族の子
俺は今非常に困っている。
何故なら……
リリエルが家に押し掛けてきたのだ。昨日、ニーナちゃんとデートをした次の日のことだ。
ピンポーンとチャイムが鳴る。
誰だろうと扉を開けるとそこには、リリエルがいた。
純白の翼と金色の髪、整った顔、大きな胸、大きな体、そして白いワンピース。
その姿はまるで天使のように美しい。しかし、彼女の目は僕を睨みつけている。
怖い。
めっちゃ怒ってるじゃん。
どうしてこんなに怒っているんだ? 全く心当たりがない。
もしかするとニーナちゃんとデートしたことがバレたのか? でもそれくらいでここまで怒るか普通。
そもそも何で僕の家を知っているんだろう。
住所を教えた覚えはないが……
まあいいか。
とりあえず話を聞いてみるか。
僕はリビングへと案内した。
テーブルを挟んで向かい合うように座ると、リリエルが口を開いた。
その声は震えている。
顔も怒りで赤く染まっていた。
その迫力に気圧されながらも何とか言葉を絞り出す。
恐る恐る聞いた。
一体どうしたというのだろう。
すると、 あなたは何をしているんですか!?と怒鳴られた。
ええ!?いきなり何を言っているんだよ!? さっぱり意味がわかんないよ!
僕が困惑していると、 彼女は僕に詰め寄ってきた。
そして、 なんで女の子とデートなんかしてたんですか!?と問いただしてくる。
やっぱりニーナちゃんとのデートのことか。
いや、別にデートってわけじゃないんだけどね。ただ遊びに出かけただけだし。
そう説明すると、 そんな言い訳は通用しません。本当のことを言ってください。と返された。
本当のこと?本当も何も、本当に出かけて遊んでいただけなんだけどなぁ。
それ以上言うことはない。
なので、 本当だよ。何もないよ。と言うと、 嘘です。信じれません。と否定されてしまった。
うーん……困った。
じゃあ正直に話すしかないかなぁ。
僕はリリエルに事情を説明した。
今日はニーナちゃんに勉強を教えていた事。
そして、一緒に映画を見に行った事。
キスの事などは伏せて伝えた。全て話し終えると、 ふむふむ。なるほど。と言って納得してくれたようだ。
よかった。わかってくれたみたいだね。
これで一安心だ。
と思っていたのだが……
彼女はとんでもない爆弾発言を投下してきた。
なんと、私にも同じようにご褒美をください。と言い出したのだ。
混乱している僕を見て察したのか、 だってずるいですよ。
先生はみんな平等に接してくれるべきなんですよ。
と理由を説明してくれた。
そして要求が一日限定でお姉さんとして俺の世話をしたいという事だった。
「いいですよね?」
そう聞かれたので反射的にうんと答えてしまった。
こうしてリリエルによる甘々なお世話タイムが始まった。
まず最初に、 リリエルが料理を作ってくれた。
しかも凄く美味しい。
その後、歯磨きから着替えまで全てをやってもらった。凄い恥ずかしかったけど、リリエルが満足そうな顔をしていたので良しとする。
その後は二人でゲームをしたり、映画を見たりした。
とても楽しかったけどリリエルが事あるごとに甘えさせようとしてくるので疲れた。
次は何をしようと考えていると、 リリエルが急に抱きついてきた。
そのままリリエルの膝の上に座らされる。そして頭を撫でられ始めた。
これではまるで子供扱いだ。
リリエルに抗議の声を上げるが、 今は私の弟なんだからと言われてしまう。
どうしようもない。
結局されるがままになってしまった。
リリエルはとても嬉しそうだ。
「先生は可愛いですね」
なんて言ってくる。
やめて!これ以上は耐えられない! 僕はなんとか抜け出そうとするが、リリエルの力が強くなかなか振り解けなかった。
仕方がないので諦めることにする。
僕はリリエルに体を預けることにした。
するとリリエルは更に強く抱きしめてきた。
リリエルの身長が大きなせいで胸で顔を挟まれる形になって興奮しそうになるのを必死に我慢する。
リリエルの匂いが鼻腔を刺激してきて頭がクラクラする。
リリエルが耳元で囁いた。
「先生大好きですよ♡」
その瞬間、心臓が大きく跳ね上がった。顔も熱くなる。
リリエルの顔を見ると、顔も真っ赤になっていた。
そしてリリエルは大きな羽を使って僕を包み込んでくる。
甘い香りと柔らかな感触に包まれた。
まるで夢の中にいるような気分だ。
幸せすぎてどうにかなりそう。
このままずっとこうしていたいな。
でもそろそろ限界だ。
このままでは眠ってしまいそうだ。
僕はリリエルの腕の中から脱出を試みるが、ビクともしない。
どうしたものかと考えているうちに意識が遠くなっていく。
ああ……ダメ……もう……無理……
そこで僕の記憶は途切れた。
私は今とても幸せな気持ちで満たされています。
理由は簡単です。
大好きな先生と一緒に過ごせているのですから。
先生が女の子……ニーナって子とデートしてるのを見かけたときは、なんて恐ろしい事に早く救済しなければと家に押し掛けてしまいました。
しかし、先生の話を聞いてみると、ただ遊びに出かけただけらしい。
よかった。
安心しました。
それならそうと最初から言って欲しかった。
紛らわしい事をして私を焦らせないで欲しい。
まあ、そういうところも好きだけど。
でも人間は直ぐに間違えてしまいますからね。
早く救済しなくては♡
今日は弟になってもらうという名目で甘やかせてもらうことにします。
さてと、何から始めましょうか? やっぱり最初は歯磨きでしょうか? よし、そうしましょう。
私は早速行動に移ります。
まずは先生の口を開けさせ、歯ブラシで丁寧に磨いてあげます。
次にうがいをしてもらい、仕上げに口の中へ水を流し込みます。
これで完璧です。
次は着替えです。
といっても既に準備はできているので、後は着せるだけです。
ふふっ、楽しみです。私は手際よく服を着せていきます。
シャツを着た後、ズボンを履いて貰います。
最後に上着と靴下を身につけて終了です。
勿論気づかれない程度に体を触りましたが不可抗力です♡
その後は二人でゲームをしたり、映画を見たりして親睦を深めます。
そして先生を抱き寄せ膝に座らせます。恥ずかしがっている姿が可愛くて、つい意地悪をしたくなっちゃいました。
なので、耳元で愛を囁きます。
先生の体がピクリと震えたのを感じました。
ふふふ、可愛い。もっといじめたくなってしまいます。
先生の体温が伝わってきます。ドキドキしてしまいます。
私の鼓動も先生に伝わっていることでしょう。
しばらく抱き合っていると、先生の呼吸が荒くなってきました。
きっと興奮しているんだと思います。
私も先生と密着しているせいで興奮を抑え切れません。もう我慢の限界です。
私は羽を広げ、先生を包み込みました。
先生は私の中で眠ってしまったみたいです。
人間は弱いですからね♡
これで思う存分甘えられます。
私は先ほどより強く抱きしめ、胸に顔を押し付けます。
先生の匂いが鼻腔を刺激してきて頭がクラクラする。とてもいい匂い。
少しの間堪能した後、次は頭を撫でてみます。
なんどやってもとても心地良いですね。癖になってしまいそう。
その後、キスをしたり、首筋に舌を這わせたりと色々試してみたけど、どれも最高でした。
先生が目覚めるまでにまだ時間がありそうなので、今度はお尻を揉んでみることにします。
先生のお腹に手を回し抱きつきながら、もう片方の手で先生の体をまさぐります。
先生の体は柔らかく、手に吸い付いてくるようです。
胸や太腿、尻など色々なところを触っていくと、だんだん楽しくなってきたので、調子に乗ってしまいました。
すると、先生が目を覚ましてしまったので、慌てて止めます。
危なかった。もう少しでバレてしまうところでした。
先生はまだ寝ぼけているのか天使の繭の効果が残ってるのかボーッとしている。
今日はこのぐらいにしておきましょう。
それにしても、先生はなんて可愛らしいんでしょうか。
ずっと見ていたいくらいです。
でもそろそろ帰らないといけません。
名残惜しいですが仕方ありません。
最後にもう一度抱きしめてから帰ることにします。
先生の温もりが体から離れていくのはとても寂しいですが、また来ればいいんです。
そして先生に別れの挨拶をして上機嫌で帰宅しました
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