☠️

1

 「と、ゆうわけだから、」


 つぎの日、ぼくたちは夕暮れの逗子海岸で円陣を組んでいた。


 「と、ゆうことは、あれですか」

 シュウが分厚い黒縁メガネを忙しなくいじる。


 「やる、の?」

 ハルカが甘く微笑んで顔をのぞきこんでくる。背景にバラが咲いてる。


 「やるしか、ない。ぼくたちで、」


 ぼくは自由帳を、まんなかに広げた。


 「ベティちゃんを、誘拐する!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る