第12話~矛盾~
年間、何千人とのカップルや夫婦が誕生している。
恋というのは、とても甘酸っぱいものであり、時には失恋という試練も経験することになる。
人間誰しもが経験することじゃないでしょうか。
今回はそれをテーマにしたストーリーです。
主人公は、この女子高校生。
性格はかなりお茶目であり、でも笑顔や優しさを大切にする、学校ではマドンナ的女性である。
恋に関してはとても臆病であり、あまり恋というのをしたことはない。いやそれどころか、言葉すら眼中に入れたことはない。
何故かというと、少し面倒なところがあるからだ。
恋をしたところで、永遠にその恋が続くとは限らないわけだし、必ず失恋ということも眼中に入れなければならなくなる。
かなり面倒なことだ。それだったら最初から恋なんてしなくてもいいと感じてしまう。
そんなある日、彼女が恋をした。
その相手は、急遽転校してきたとある男性生徒であり、大企業の社長息子らしい。これは良いチャンスだと思った。
さっきの言葉は全面撤回。今は恋に集中する。
自分は、その日から彼のことが頭から離れなくなった。
大企業の息子ということは、かなりお金は持っているだろうし、高いものプレゼントしてもらったり、遊園地とかたくさんの場所でデートしたり、最高の恋愛ができるかもしれない。
彼女の心の中は、笑いの一文字しかなかった。
しかし、問題が一つだけある。
それは、いつ告白をするかだ。
転校していきなり告白をされたとしても、断られる確率が高いわけだし、それに転校してきた生徒に、突然告白をしたって一気に噂が広まっても困ることだし、ここは少し落ち着いてからにしようと思った。
だが、やっぱり告白は早めにしたい。そうしないと、鼓動が激しい日々を送ることになる。
それは、あまり耐えられないことのため、よく考えた結果。
明日告白しよう。先ほどの言葉は完全撤回。
さて、言葉はどうしようか。
「好きです!付き合ってください」
これだとスタンダードすぎるか。
「初めて見た時から、一目惚れしました。付き合ってください」
これだとセリフみたいで嫌だな。一体どうしたらいいんだろう。
よし、ここはスタンダードで行こうと思い、明日いよいよ決行だ。
結果は、どうせよろしくお願いしますに決まってる。微笑みながらも次の日を迎えることにした。
運命の日を迎えた。
恋愛に矛盾という言葉は、あまりふさわしくないが、私に矛盾も正当も必要ない。
これが恋愛というものだと、勘違いしながらも、学校に向かうことにした。
結果は、ごめんなさいだった。
皆様、恋愛に矛盾はいけません。正しく清らかな恋愛をしましょう。
~終~
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