第2話 異世界....?

目が覚めると知らない天井があった。

ここは何かしらの災害の為に家にあった避難用の地下室

「生きて...る?死んでる?天国?地獄?」

時計を見ると一応12時ではあるようだ。

つまり次の日かもしくは何日かここにいたということになる。


俺の記憶では隕石が地球に落ちて人類が滅亡する為最後の時間を家族と過ごしていた記憶があるが最後にどうしてもアニメヒロインのパンツの色が気になりそれを見たいがために地下室に降りた際にハシゴを踏み外し頭をぶつけ気を失った。


「とりあえず外はどうなってるんだ。というか出ても大丈夫なのか?未知のウイルスとか放射能とか怖いんだけど」


とりあえず出ないことには始まらないし、もし仮にこれで外に出て大変な事になっていたとしても受け入れる覚悟は出来ていた。そもそも死ぬつもりだったし、むしろ今生きていることの方が自分には最悪の事だ。


ハシゴを上り扉を開けると目を疑うような光景が広がっていた。


「草...原?なぜに?」


明らかにそこは草原、地獄とは程遠い平和の2文字でしか表せないような草原が広がっており、1度扉を閉めた。


「天国への扉?いや、にしてもリアルだ」


こういう状況には見覚えがあった

それは趣味で読んでいた異世界転生系の類だ

確かにしたいとは思っていた。トラックに轢かれて神様に力を貰うとか、赤ちゃんからやり直して人生を楽に生きるとか。というかこれは転生ではなくワープなのか?


実際にしたらテンションが上がるだろうが、今俺の心の中にあるのは1つの感情のみだ


"死にたい"


理由は明白だった。俺は元々死ぬつもりだった

死ぬなら家族と一緒が良かった。やりたいことは確かにあったが仮にそれを今からやったとしてなんになる?


あの時代あの世界だから意味があった

そもそもここは本当に異世界なのかも分からない。


生きる理由もない

生きる意味もない


そもそもあの日の時点で俺はいなくなるはずだった。


なので決めた

とりあえずこの地下室には1ヶ月かそれ以上の食料や水など色々な物がある。

それらを全部使い切ってここにある物を全てなくしたら死のうと


ここが仮に異世界であったとしてもなかったとしてもあの地球ではないことは分かっている。


かといってこのままダラダラと生きる事も今の俺には出来る気がしない。

今ここで死ぬのも良いがここが誰かに見つかって勝手に荒らされるのも嫌だ。

むしろある意味最後にあんな行動をとった俺に対する罰なのかもしれない。

地下室の中には家族の写真や思い出など

とりあえず私は泣いた


気の済むまで

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