第233話 本編最終話 私と私たち

 私、カミラ・マザーハーロット・スレイミーザ四世は……。


 上皇陛下ママのサポートを受けつつ大帝国スレイミーザの元首となって数年。

 自分の宇宙、自分の惑星にゴーレム生命体の創造主となって数年。

 可愛いロリ嫁さんとラブちゅっちゅ生活を始めて数年。ロリお妾さんも多数いる。

 ダンジョンマスターとしての数年。将来の夢は帝国全土をダンジョン化すること。


 少々雑な言い方だけど、先の4つは同時進行で、とーっても忙しいのだった。

 忙しすぎて自分自身をコピーした存在でも作ろうかと思うほどで。

 真面目な話、有り余る神気を使えばやれなくもない。

 某漫画パーマンのコピーロボットみたいに仕事を肩代わりさせられなくもない。


 ……どうしても必要になったら作ろう。

 うん、そうしよう。

 影武者を作る想像魔法『ギロチン男爵の謎の愛人』を応用すればなんとでもなる。


 ……そういえば、私には他のが少なくとも千人はいるとかいないとか。

 外なる神。あるいは混沌の顕現体たち。すべて私自身。One = All is one。

 多忙過ぎて自分を分裂させたその末路みたいに思えるのは気のせいだろうか。


 さて、さて。


 いつぞやの逆侵略の一連で、私はスレイミーザ帝国皇帝の地位を完全確立した。

 魔帝カミラ。暴君カミラ。魔人カミラ。あるいは魔神カミラ。

 手を出したらそんじょそこらの火傷では済まない恐怖の代名詞。

 見た目は幼女。中身は混沌。神とかそういう人の矮小な概念から外れた存在。

 ただし味方には途方もなく頼もしい帝国の守護者。臣民は心安んじて生活を送る。


 特殊勇者を仕立て上げた例の三十路風女神は、私の紹介状を持ってお祖母ちゃんにリクルート申請したみたい。それで、とりあえずの試用期間としてどこかの惑星管理神についたとのこと。彼女が正式採用されるかどうかは、彼女次第だった。


 皇后マリアンヌ――マリーと私との仲はいつも萌え萌えラブちゅっちゅである。


 人間は種の繁殖繁栄のため結婚して数年で相手に飽きる脳内システムがある。

 正しくは垂れ流される脳内麻薬に耐性がついてしまうのだった。

 でも私、人間じゃないから。そもそも寿命という概念がないから。

 いつだって新婚さんみたいにラブちゅっちゅなのである。

 毎晩だって百合ちゅっちゅするよ。たまに上皇陛下ママも混ざってくるけどね。

 そのときは、二人で上皇陛下ママをイヂめちゃうもんね。二人でペロペロだもんねー。

 ヤって幸せ。ヤられて幸せ。女の子の身体は、小さくてもちゃんと敏感だもん。


 正室がいれば側室もいる。


 沢山のお妾さんたち。現在では皇妃と呼び名を変えている。

 男の娘も一人いるアーカードちゃんけれど、私の認識ではちんちんのついた女の子なので問題なし。

 前も後ろもイジってあげるととても良い声で啼く。身体つきも、体臭も、どこをどうやったのかまるで女の子のソレ。ならばもはやこの子は女の子で良し。


 ベリアル魔王国のミーナちゃんも、外交配慮で非公式ではあれど私の皇妃の一人。

 私の初めての眷族にして、初めての(百合セックス)フレンド。私の身体を最初に全身ぺろぺろし尽くしたえっちな女の子。淫魔特性も、もちろん受け継いだ。


 ちなみに私、まだ、肉体的には処女なんだよ。処女厨のユニコーンに跨がれるの。

 以前、マリーとちんちんを生やす話で盛り上がったけれど、結局はヤらないまま。


 いえ、生やしてみたことは生やしてみたんだけどね……。


 弄ると思いのほか刺激が強くてちょっと女の子には無理かなと。マリーと触りっこしたらものの数秒で二人同時に達してしまったのだ。二人、ビクンッてなってた。


 なお。


 三歳児幼女ボディにちんちん生やしても、別に違和感なくて妙に納得した。

 男女の身体的な特徴化はもう少し肉体が成長しないといけないっぽい。

 なので逆に三歳児ショタっ子ちんちんをオンナノコ化させても違和感ないと思う。


 えっち大好き。もとい、女の子と触れ合うの大好き。それが私。


 あと、神さまにももう一度会った。私を見守ってくれていたこの世界の主神さま。

 知らなかったことに、男性神だと思ってたら、両性神だった。

 せっかくなのでおっぱいをモミモミしてやった。小振りだけど良い反応だった。ちんちんは鷲掴みにしてやった。ヘナちんだった……けど撫でたらおっきした。


 とまれ。


 神さまは混沌たる私の育成サポートをから依頼されていたみたいね。

 なるはやで混沌体であることを自覚させて、という依頼。

 それで7つの大罪権能を得る普通に考えて無茶なイベントを企画したと。

 せっかくなので乳首を順にちゅうちゅうしてやった。残念にも母乳は出なかった。

 それから、それから。

 理由は特になく、なんとなく悔しいので混沌の奇蹟を使って幼女化させてやった。

 そして(性的に)たべた。ちゅっちゅぺろぺろしまくった。とっても良かった。

 幼女百合ちゅっちゅ最高ナリ。

 またえちえちしようねと約束した。神さまは顔を赤らめつつ、こくんと頷いた。


 えっち大好き。神さまだって(性的に)たべちゃうぞ。


 ……ミドルネームのマザーハーロットマスターテリオンに跨る大娼婦に恥じない行動はこれまでとして。


 生家へ、里帰りもしてみた。ノスフェラトゥ公爵家にね。


 数年間は会えない決まりだったけれど、魔帝になったのだから、私が法律だ!


 なんてね。


 上皇陛下ママに勧められて、行ってきたの。

 カミラはよく頑張っているから、たまには娘として、妹として甘えて来なさいと。


 めっっっっっっちゃパパ氏とママ氏とお兄ちゃんに甘えて私、満足。


 家族四人、一つのベッドで寝たりもした。普通の意味でね。性的ではなくて。


 私にとって家族とはとても良いものだった。愛されて育てられたし。

 実家の敷地内をオオカミ変怪で駆けまわったり、城外までコーモリさんでパタパタ飛んだり、霧化して漂ってみたり、童心に還って遊びまわった。


 ん? 精神は肉体の玩具に過ぎないから、三歳児ボディならいつでも童心だって?


 そうかもねー。でもほら、実家というのがポイントなのよ。

 子どもとして甘えられる両親とお兄ちゃんがいるというのも大きなポイント。


 私は家族を心から愛している。


 私は妻(正室)を愛している。私は側室(妾)たちも愛している。


 私は上皇陛下ママを愛している。


 私は帝国臣民を愛している。


 色々あったけど、色々と順調なのだった。


 そんな折、私は。


 呼ばれてしまったのだった。


 



『にゃあ。はじめまして!』

『はじめまして……なの』

『『あなたが、ヴェールヌイの娘なのね?』』



 四人いる。四人の幼女たち。年嵩は大体10歳前後に思えるが、絶対に違う。

 大事な点は一つ。

 

 ここはどこだろう。

 白壁、高い天井。

 広い……とても広い神殿らしき場所。

 周囲には四人の女の子たち。

 完璧な造形の、美神の手で造られたお人形さんみたいに可愛い幼女たち。

 APP美しさで例えると最大値の18。なお限界値は見るだけで狂死己の醜さに絶望して死ぬするAPP美しさ21がある。

 ともあれ。

 

 うん、それだけじゃあないからね。

 


 私は四人の幼女たちに目をやった。

 

 一人はアカツキと名乗った。明るい性格の男の娘。ホントは女の子だけど、新しい身体をくれた『私』が男の娘だったので自分も男の娘になったという。

 一人はヴェールヌィと名乗った。ヴェールヌィ・ウラジミーロヴナ・ナボコワ。。つまり彼女から分化した魂が、転じて私となった。

 残りの二人はプリキュ……ではなくて、一卵性双生児みたいな双子スタイルの女の子たち、名前はイカヅチとイナヅマ。そっくり過ぎて見た目で判断はほぼ不可能。



『まずはえっちしよう! ベッド召喚!』

『私たちの娘の成長を、確かめたいの』

『私が前をペロペロ、私が後ろをペロペロ』


「ちょ、自分自身にえっちはダメにゃ……」


『『『『優しくオナニーしていると思って、気持ちよくなってほしいな!!』』』』


「にゃあー!?!?」



 ガッツリ、やられました。私自身に。

 めっちゃ気持ちよかったです。自分で自分にびっくりしたわ。

 特にぬっとぬとの触手プレイが最高だった。新たな性癖に目覚めそう。



『『分化した魂はヒビキのだけど……ああ、ヒビキはヴェールヌィの前名ね。姿のデザイニングと能力調整は私たちとアカツキのおかげなの。要は私たちもあなたの親みたいなもの。可愛い新たな私の味見……ではなくて成長ぶりを知りたかったわけ』』


『にゃあ。そーぞーまほう、楽しんでる?』


「にゃあ……ちょっと、腰が抜けちゃって」


『『『『そんなにも気に入ったの? じゃあもう一回しよう!!』』』』


「気持ち良すぎてにゃあが壊れちゃう!」



 でもやった。やりまくった。

 自分自身にえっちされるものだから、キモチイイツボを的確に狙われてもう……。

 ただし、やられっぱなしにはならないよ。

 みんなのコツと傾向は全部わかったし。

 はじめは腰砕けにされたけど、今度は逆に全員腰砕けにしてあげる。



「淫魔特性のおかげて順応したにゅ!!」


『『『『キモチイイ……』』』』



 大逆転一人勝ち。

 百合えっちの経験なら負けないもんね。


 とどめたばかりに一人ずつ心を込めてぶちゅーっとディープなキスをする。そして、私を中心にベッドで各人を侍らせる。百合ハーレム最高です。



『こんな凄い子に成長するなんてにゃあは嬉しいにゅ。お尻がオンナノコにゃ……』

『私から分化したとは思えないほどだった』

『『さすがはみんなで作っただけある。まあ私もあなたも私なんだけどね!』』


「それで、えっちだけが目的だったにゅ?」


『親として娘の成長を想うのは普通だよ』

『私たちは愛されて育つタイプの個体なの』

『『邪神とか狂神とか呼ばれても、ね』』


「にゃあ」


『他にもにゃあたちはいっぱいいるよ。ほら、あっちに見えるのが膨れ女』

『ナイ神父、白い男、赤の女王、ルログ、チクタクマン、アトゥ、暗黒のファラオ』

『『存在矛盾。同時にすべてが真実であり事実、そして現実』』


「みゅっ。気配だけはビンビン感じるよ!」


『にゃあたちを好きっていうもいれば』

『無関心のもいる』

『『大キライっていうもいるわよ』』


「あにゃたたちは?」


『『『『私は私が大好きよ!』』』』


「もう一回する?」


『『『『うん!』』』』



 私たちは三度目の百合えちえちをした。

 幸せだった。

 と、同時に物足りなくも感じた。



『そりゃあそうにゃ』

『自己愛だけでは満たされない』

『『でも私たちが私を愛しているのは間違いない。今回はそれが言いたかった』』


「うん!」


『さあ、目覚めの時間にゃ』

『あなたを愛してくれるパートナーが』

『『目覚めのキスをしようとしているわ』』


「うん、起きるね!」



 ……変わった夢を見た。


 否。


 魂だけが別次元の私たちに会っていた。

 とりあえず気持ちよかった。

 股間に手をやる。しっとりしている。


 彼女たち――私は、私を愛している。


 だけど、それよりも。


 私は。



「おはよ、カミラ陛下?」

「にゃあ。マリー、おはようにゃ!」

「今日も元気で嬉しいわ」

「にゃあもマリーに起こしてもらって嬉しいにゅ! ちゅーしよう!」

「あらあら……ん……カミラのキス、甘い」

「ん……ん……ぷは。マリーとキス、幸せ」


「「大好き。大好き。愛してる」」



 私たちは見つめ合い、鼻先を鼻先でくすぐり合うようにして――

 またキスを交わしていた。




【連絡】

 本編はこれで完結です。

 ここから先、話外がいくつかつづきます。

【お願い】

 作者のモチベは星の数で決まります。

 可能でしたら是非、星を置いて行ってくださればと。

 どうぞよろしくお願いします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る