第94話 聖女因子の埋め込み儀式
ちっちゃくて元気いっぱい。ぷにっと柔らか。ようじょようじょ。
甘いミルクとたっぷりの月光、そして微かな神様の残り香。ようじょようじょ。
昔の〇ート製薬の初代CM歌詞をようじょに変更。ハイ、脳内再生。
〇ート製薬本社の鳩舎から飛び立ったハトの集団のアレね。
そんな感じで、いささかヤケクソ気味にようじょを連呼しまくる。
エニグマ侯爵邸に戻ってまずしたこと。
私の姿を15歳の姿から本体の三歳児幼女に年齢を合わせたこと。
レベルは4500。六歳児の姿ではレベル20なのに、三歳児でレベル4500なのは『大人化強化後にレベル制限をせず』ただ単に姿を幼化させたゆえのもの。
というか。
やっぱり基本はロリというかペドな三歳児の姿だよ。
この身体は私のものではなく、トリュファイナ嬢のモノだけどね。
はぁー。このチビッ子スタイル。実家に帰ったような気持ち。
ちっこい身体に見合った短い手足。そして寸胴。低身長ゆえの低い視点。
ふぅー。なんだか安心するぅー。コレだよコレぇー。
あっ、そうだ。
ピコピコサンダル的な靴を作ろう。
歩くとピコピコと鳴って、きっといつもゴキゲンになれるよ。
『El・DO・RA・DO』ピコピコパンプス〜。
「お前、これを私の足に履かせるにゃ」
「ヰーッ!(ハイヨロコンデーッ!)」
レッサーバンパイアのメイドに出来上がった靴を私に履かせるよう命じる。
鮮血色パンプス。コーモリウイング付。
赤い靴といえば童話の踊り狂う呪いの靴を連想するが、このピコピコパンプスは当然呪われてなどなく、ある程度の空中も歩けてピコピコ鳴る機能を持つ。
ピコピコ、ピコピコ。うん、いいね。
うふふ、愉快。
「……さて、と。それじゃあまずはアリサを聖女化させるにゃー」
「あああ……お姉さまがちみっ子に。可愛い、可愛い、タマランチ……」
「ちょ、落ち着い……にょわぁー!?」
「ハァハァ。良いにおーいっ。なんでなんで? どうしてこんないい匂い!?」
「みにゃあー!? 腋は嗅いじゃダメー! 恥ずかしいーっ!!」
マリーやセラーナのような身内や眷属のミーナならともかく、さすがにそれは。
単に抱きついてマウストゥマウスなキスするくらいなら別にいいのだけど。
……え? キスはもっとやり過ぎ? そうかなー。うん、そうかもねー。
ともかく抱きつかれて物凄い勢いで頬ずりされた。何より腋をクンカクンカスーハーされた。抱きつかれると幼女吸いがセットになるのはなぜなのか。
腋とかおへそとかお股とか、局部の匂いを嗅がれるのって超恥ずかしいのよ。
だって独特の匂いが籠るし……。あと、セラーナが興奮して嗅ぎたがる部位だし。
物欲しげに見ているフォーリタインもともかく――キミが今の私に抱きついて幼女吸いするとを視覚的に案件になりかねないので遠慮するように。
「どうしたものか。ご主人様の幼き姿から発される香りに酷く興奮を覚えます」
「おみゃえもかブルータスぅ!?」
「股間が……」
「ここでポロリ御開帳したら根っこからちょん切るにゃ!」
「そんなご無体な。切ない……ああでも、男の娘という選択肢もまた……」
「まったく、みんなケダモノばかりにゃ!」
そりゃあ女性向けエロゲーに瓜二つな世界だもの。いくらゲームそのものではないリアルの世界とはいえ、基礎的な性質はあまり変わらないだろう。
つまり
エロい行為に至る確率もダントツ。たぶん1200パーセントマシマシ。
気がつけば上半身を剥かれてぺたんこ胸をサワサワされたりするわけで――私みたいにね! 現在進行形でアリサに胸のポッチリをイタズラされまくってるわ!
気がつけばアドバンス百合ゲー。
「ちょ、ホントやめるにゃー!」
「小粒のお豆さんみたいなポッチリを吸わせてくれたらやめますチュウチュウ!」
「にゃー!? この子はもぉー! くすぐったくて変な声が出ちゃう!?」
「股間が切ないです御主人様」
「お前、のんびり見てないで早く助けろにゃー!!」
「小さい女の子たちの百合絡みもまた良いものですねぇ……うふふ」
「ふにゃー!? 完全傍観モードっ!?」
ホント、なにしてんの。
というかフォーリタインって見て楽しむタイプなのね。この変態ぃ!!
まったくもってドスケベばっかり。エロゲー的な一枚絵イベント発生し過ぎ。
えっちは嫌いじゃないけど、今はそういう気分ではないっての。もー。
仕方ないね。せっかく幼女化したのだけど元の姿に戻るかな……。
私は幼化を解いてディフォルトの姿に戻した。で、アリサをお姫様抱っこする。
「私、お姉さまに抱っこされるの、大好き……っ」
「アリサ、儀式の内容は知っているよね?」
「はい♪ お姉さまの悦びはわたしの悦びです♪」
「えーと、これは知っているってことで良いのかな……?」
アリサは横抱きの常態から私の首に腕を回してぎゅっと密着してくる。
ああ、この子の魅了の魔眼効果はいつになったら解けるのだろう。
もしかしたら、一生このまま解けないのかもしれない。だとしたら、少し可哀想。
私は彼女にされるがままにして当主の秘密の部屋へと向かう。
聖女の儀式がどんなものかはゲーム上では知っているが、リアルでの詳細はよく知らない。なのでエニグマ侯爵も呼ぶ。まあ、これもエロイベントなのだけれども。
転移憑依後、トリュファイナの身体で目覚めた始まりの秘密の部屋。
侯爵に儀式の魔導陣を描かせる。なるほど記憶に残る設定資料通りの陣形らしい。
中心部に下着姿のアリサを寝かせる。キャミ&履かせるオムツ姿である。
ゲームイベントでは侯爵が謝りつつも、細目の聖なる儀式杖(エル・バ・イーヴォ)を使って処女膜を犠牲に聖女の因子を埋め込んでいた。ぶぅぅぅぅぅんって、ね。
さらっと説明したけれど、とてもエグイ儀式である。
そりゃもう、成人向けゲームですから。これが意味をなすところは一つ。
聖なるとか
ちっちゃいアリサにあんなものを突っ込むのは酷というもの。
私だって伊達に幼女をやっていない。怖いよあんなの。トラウマになるわ。
何より、あまりエロ方面へ持っていきたくない。
この世界はエロゲー世界にそっくりではあれどエロゲーそのものではない。
えっちには興味はあれど、それは心から愛する人と致したい。
私の考えは間違っているだろうか。きっと、間違ってはいないはず。
私は侯爵から聖女化儀式について、より詳しく聞き出した。
ふむ、ふむ(幼女聞き出し中)。
なるほど。要するに、因子を下腹に挿入すれば儀式として成り立つと。
であれば私が埋め込んであげれば問題ない。怖くなく、痛くなく、破瓜させずに済ませればよい。ただ失禁は覚悟して欲しい。下腹から挿入するのは変わらないし。
念のため、今の彼女はオムツつけてるからね。漏らしても平気だよね。
と、いうわけで。埋め込んであげました。
どうやって、ですって? それは女の子同士の秘密です。絶対に教えません。
ハァハァと上気した彼女をそっと抱き寄せてあげる。よく頑張りました。これでアリサは人工的とはいえこの瞬間から正式に聖女になったわけで。おめでとう。
ギュッと抱き合う下着姿の私とアリサ。頭をナデナデしてねぎらってあげる。
なぜか私に幼女化を求めてきたので、そのようにしてやる。
ますますぎゅっと抱きしめられた。くんかくんかと匂いを嗅がれる。
がんばったアリサには好きにさせてあげよう……。
にしても。
ゲームで知っている彼女は名目上とはいえ18歳以上の『この世界での成人』の姿だったけれども、現実では実年齢からかけ離れたちんまい聖女という不思議。
まあ、聖女スキルが使えたらそれで良い。たとえアリサが男の娘でも問題なし。
女装美少年が羞恥に目を伏せて頬を染める姿とか、とてもイイものでしょう?
「アリサ、よくがんばったにゃー」
「ちんまいお姉さま……私、お姉さまの因子を頂いたのですね……♡」
「そうにゃ。ほっぺにちゅーしてあげるー」
「不束者ですが、今後ともよろしくお願いしますぅ……」
「うんうん」
「旦那様、とお呼びしたほうがいいですか、お姉さま……?」
「全事象をすべて夫婦情事系統へ持っていこうとするのやめるにゃ……」
「……うっ、ふう」
「フォーリタインは、にゃあたちの痴態を見て楽しむにゃ!」
「そういわれましても小さいご主人様が女性として魅力的過ぎまして……」
「このロリコン! ペドフィリア! もー! 無節操なんだからー!」
「……うっ、ふう」
「ちょ、この眷属、見た目は良いのに変態過ぎてちょっと扱いかねるにゃ……」
「困り顔頂きました。ありがとうございます、ありがとうございます。アーメン」
「にゃあを拝むにゃーっ!?」
手強い。こいつの地の性格ってこんなド変態だったっけ?
見た目は金髪イケメンなのに中身が残念すぎる……これ、私のせいじゃないよね。
というかこんなド変態があと4人増える可能性があるとかヤバ過ぎない?
……いや、可能性以前に、この世界における強制力が働く気がしてならない件。
私は、ほぼ確定された(と思われる)未来にウンザリと顔をしかめた。
【お願い】
作者のモチベは星の数で決まります。
可能でしたら是非、星を置いて行ってくださればと。
どうぞよろしくお願いします。
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