第83話 男の娘アーカードはエロい
男の娘化までして特別短期留学生として学院にやってきたアーカード。
ただただ、私に甘えたいがために。蕩けそうな表情で、ママ、と私を呼ぶ。
ところで股間からアレが消え去ったらもはや男の娘ではない気がしてならない。
言わずもがな、アレ=おちんちんのこと。
男の娘には必須の器官。おちんちんがついていてこその男の娘。
私のこだわりはどこかおかしいだろうか。
おちんちんのついた『女の子』が『男の娘』という思想。
えっ、女の子がおちんちんって言い過ぎって?
幼女だからセーフセーフ。子どもの言うことなんて気にしたら負けなのよ。
とまれ。
アーカードの股間は、変怪の応用で必須器官が失われているのだった。
おちんちんのない男の娘ってもはやただの女の子じゃないのさ!
私のこだわりは(以下略。
でも個人的嗜好から男の娘って表現は続けたい。彼の見上げた根性を評価したい。
ただ、うーん……にしても脚周りがエロいなぁー。
太ももからガーターベルトが覗くエロ制服が男の娘ボディに妙にマッチングしていて、ムラっと尻を撫で回したい衝動を覚える。こういうのがね、良いのですよ!
私のこだわり(以下略。
まったく、男の娘にセンシティブ要素を加えるとこうも変わるのかと瞠目する。
でも、繰り返すけど、評価はしたいんだけどね? 私の乙女的な気持ちがね?
ひと言、声を大にして。
幼女の私にママとか、ナイわ、ナイわ、ナイわ……ッ!(残響音)
さて、言いたいことを言って気持ちを少しばかりスッキリさせたところで。
夜。時刻は21時ジャスト。
私は時差を利用して、最近は人類と同じく昼に活動夜は寝ていた。
どうにも忘れがちだけど、私、これでも太陽に背を向けた吸血鬼なのよ。
「ママ、一緒に寝よう!」
「絶対にNOにゃー! カミラの棺は一人用なの! 狭いの!」
「と、言うと思って作ってきたよ! 大っきい棺! これなら大丈夫だよね!」
「なんて嫌な感じに準備がいいのよこの子は……」
アーカードの個人空間収納から、でんと黒光りする大人用の棺が鎮座する。
スレイミーザ帝国の土で育った材木を使用した、私たちの最後の領土。
中はふわふわの毛布が敷き詰められていてかなり快適そう。
「……だめ?」
「もー。男と女が褥を共にするのは、特に貴族ならすっごく大きな意味になるのに」
「ママァ……」
「そもそも遥か年下の幼女に甘える年上の男ってどうなのにゃ?」
「今は男の娘だもん。おちんちんはどこかに行っちゃたよ。ほら、触って」
「うん、ないのは知ってるから自分のお股をそんなにパンパンしないの」
「おしっこするときはしゃがんでするんだよ。だってカタチもオンナノコだし」
「はあー」
「……だめ? ママ、ダメなの?」
「うにゅにゅー」
ここで頷いたら後々面倒くさそう。しかし頷かないと延々と泣き言が続きそうな予感。どこぞの国民的RPGと同じで、はいを選択するまでループするみたいな。
「一度だけにゃ。おちんちんを取り払ったその根性に免じるの。だから一度だけ」
「やったっ。ママ、大好き!」
抱きつかれた。頬ずりされた。私はそんな彼の背をポンポン叩いてあげる。
自分も甘いなぁ。
どうなっているのかな、この子の精神は。単純に愛に飢える以上の狂気を感じる。
まあ、子ども同士の他愛ないパジャマパーティということにしておこう。
セラーナは微笑ましいものを見る目で何も言ってこない。自身が生まれてこのかた、どうも彼女の変態気質を私はまだ掴めていない気がする。
「セラーナ」
「はい、お嬢様。撮影記録の準備は万全でございます」
「うりゃぎりものー」
「子供同士で仲良くするのもまた成長に必要でございます。特にお嬢様は賢くありますゆえ、可能な限り機会があればお子様スタイルを堪能していただかければと」
「と、言いつつ撮影を始めてるしー」
「男の娘とかサイコーではありませんかぁ」
「本音がダダ漏れだしー」
「ハァハァ♪」
一応、
そういえばマリーと一緒に寝たときは互いにちゅっちゅしまくったなあ。あとぺろぺろ首筋を舐めたり舐められたり。パジャマの上から触りっこしたり。
大好きな人の体温を感じながら眠る幸せよ。
幸せすぎて思わずガブッと行きそうだったのは秘密。口内の牙がね、気が付いたらにゅいーんと伸びてるのよ。あなたが欲しいって。あなたのすべてが欲しいって。
もちろん彼女は眷属化を打診すれば喜んで私に首筋を差し出してくるだろう。でもそれは私として本意ではない。大好きな彼女にはずっと人間でいて欲しいのだ。
ちなみにミーナちゃんとはマリー以上のハッスルしていたりする。あの子は私の初めての眷属だしね。びっくりするくらい奉仕してくるので覚悟が必要なほど。
具体的には、色々と表現としてマズいので語るに語れないけれどね……。
「百合百合ハーレムー」
「ママ?」
「逆ハではないところがポイント。アーカードは男の娘なのでセーフ」
「うん!」
「じゃ、寝よっか」
「ママ、ボクを抱きしめて♪」
「甘えん坊な、大っきな娘だにゃー」
私は、男の娘なのに抜群に女の子の香りを漂わせるアーカードを抱き寄せて棺の中に潜り込む。彼の頭を胸に抱く。ママ氏が私にしてくれる安心する抱き方だった。
関係ないけど男の娘アーカードの胸に乳房の膨らみがあって私は愕然とした。
パッドかと思ったらモノホンだった。女ホルでも注射したかね?
なのでモミモミしてやる。すると女の子みたいな艶っぽい反応が返ってきた。
めっちゃエロいな!? 見た目が十歳児に向けて言う言葉ではないけどさ!!
ムラムラしてきた。男の娘って、もしかして女の子からのイタズラに最適?
「ママ……もっと、触ってもいいよ……」
「将来が不安になるくらい女の子っぽい甘えた声にゃ……」
都会に出た息子が娘になって帰って来た、その父親の気持ち。あれっ、このネタは前にもアーカードに向けて使ったかもしれないな。
もう少しアーカードを玩弄したいところだけど、理性のタガが外れそうなので堪える。これ以上やるとたぶん彼に咬みついて血族の上書きをしてしまいかねない。
吸血鬼の血族・眷属は、対象の上位者がその意思を以って咬むと上書きできる。
特に、対象者が上書きを希望している場合などは。
この子も私の眷属化を打診すれば喜んで首筋を差し出してきそう。
悶々としつつ、目を閉じる。あー、咬みたい。彼を下僕にして不埒なことしたい。
しかして私の寝付きは最高に良い。すぐに眠りが……。
暗転、熟睡。( ˘ω˘)スヤァ
『汝……願イ……ヨウ……』
えっ、アーカードにイタズラしたいって願いを叶えてくれるの?
『違ウ……ソウジャ……ナイ……』
【お願い】
作者のモチベは星の数で決まります。
可能でしたら是非、星を置いて行ってくださればと。
どうぞよろしくお願いします。
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