第6話 突然の不幸

コンサートが明けて、次の日

俺と阿久津は、学校へ昼頃に

揃って向かった……。



俺達には、取り巻きが居るが

2人共に、吉川美玲の事で頭がいっぱいだったので


軽く女子生徒をかわすと

職員室に俺と阿久津は呼ばれた。



『停学喰らうのかな?』


『まさかだろ。』

『だよなー』

俺達は……呑気に職員室に向かった。



すいませーん!?

ガラッと戸を開けると、先生方から注目を浴びた……。


俺達はキョトンとして目を合わせると、いきなり担任教師が

こちらに向かってきた。


『おおぉ、阿久津に河上か!!

待ってたぞ!』




『実はな~、芸能事務所から

お前たちのモデルデビューを

是非にと推薦してくれる方が居てな??!


ほら、お前たちかなりモテるだろ?!』




俺と阿久津は

と疑問に思っていると。



『先日なぁ、お前たち、吉川美玲さんのコンサート行っただろう?!』


『……??!!!💦💦ん?!』


『あぁ、驚かせて悪かったな』



担任教師の話をよくよく聞いてみると、俺と阿久津をモデルに

斡旋したのは



何を隠そう……あの美玲姫だった。



マジでか~~!!俺達の頭に

稲光が落ちたのは、当然である。



あの美玲さんにご指名??!



阿久津は……意外にも答えは決まっていた。


俺とは正反対の答えを担任教師に話した。

『確かに、良い話ッスけど

俺はプライベートまで覗かれる

なんて、まっぴら御免スよ!』



担任教師の目が俺に向く。

その目は、頼むぞ!という目を

していた。



俺は、天にものぼる気持ちで

いっぱいだったが、

一瞬悩んだ。



『同じ芸能界に居れば。美玲さんと逢える確立は上がる。

でも……パパラッチとか……

エグいだろうなぁ。』


ぼそっ。と口から思わず出ると


担任教師は、ははは……と笑っていた。河上は……気が早いな?



阿久津は理由を知りたがった。

『一体全体、なんなんすか?

なんか、あったんすか?!』


阿久津が冷静沈着な状態で話を聞いていると、



担任教師からは、意外な言葉が

出てきた。




『いやな、、、実はな

あの吉川美玲さんは…………』



『なんなんすか?』



担任教師は……とても話し辛そうに始めた。



『吉川美玲が、昨日家で、倒れたそうだ。


その……あのだな、吉川美玲さんは元々、体が弱くて

突発性視力障害が起きたそうだ。


それで、2人に私生活を

助けて貰いたい。という意味だ。』




俺達2人は……歌姫の突然の悲劇に驚いていた。



だが、話の意味が分からない。

なぜ、俺達2人に頼むのか?を。



担任教師の話をさらに詳しく聞いていくと、



元々、吉川美玲さんは……

ここの学校の卒業生だそうだ。



たまに、学校を懐かしんで、

ロケバスやタクシーで通りがかっていたそうだ。



俺達は……その話を聞くと

信じられなかった。



卒業生という話すら聞いたこともないし。第1、出身地まで内密事項になっていたそうで……




それよりも、吉川美玲さんが


という事はマスコミも知らないのだ。



吉川美玲姫は、来月から、

ニューヨークへ留学する予定だが



SPだけじゃ不安だと

俺達2人に白羽の矢を立てたのだった。



2







突然の悲劇に巻き込まれた俺達

2人は……




歌姫、吉川美玲の

プライベートまで関与して良いものだろうか??!





阿久津は……阿久津で浮かない顔をしている。




俺は……美玲さんの病状が

心配だった。







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