第37話 チャット (4)

20:01 [亜由美がキララを招待しました]



20:03 [キララが参加しました]



20:04 亜[おいーっす]


20:04 キ[どうしたの、中澤(亜由美)? 珍しいね]


20:05 亜[いやぁ、ちょっとキララちゃんとお話ししたくてね]


20:05 亜[(うっひっひのスタンプ)]


20:05 キ[キララちゃんって……何か気持ち悪いぞ……]


20:06 亜[いや、もう夏休みも終盤だし、一緒にカラオケでも行こうかと]


20:06 キ[おー、珍しいお誘いだね]


20:06 亜[たまにはどうかと思ってさ]


20:07 キ[いいよ、行こうよ。ジュリアとココアにも声かけるよ]


20:07 亜[(よっしゃ! のスタンプ)]


20:07 キ[あ、一応確認だけど、メンバーは?]


20:07 亜[駿とタッツンは多分バイト。太は来ると思う。つーか来させる]


20:08 キ[小泉(太)はオマエの奴隷じゃねぇぞwww]


20:09 亜[それと、さっちゃんだね]


20:09 亜[(I LOVE YOU のスタンプ)]


20:09 キ[さっちゃん来るのか……]


20:09 亜[あれ? イヤだった? さっちゃんと仲イイかと思ってた]


20:10 キ[イヤじゃないよ、仲もイイんだけど……]


20:10 亜[だけど?]


20:12 キ[ジュリアとココアは来ないかも……]


20:12 亜[え? 何で? あのふたり、さっちゃん大好きでしょ?]


20:13 キ[アイツら、気にしてさ]


20:13 亜[何を?]


20:13 キ[ほら、私らこんなんだからさ、クラスで浮いてんのよ]


20:13 亜[正直目に浮かんだw]


20:14 キ[だろwww]


20:14 キ[だから、さっちゃんも周りから色眼鏡で見られないか]


20:14 キ[アイツら、すごく気にしてさ]


20:15 キ[ほら、さっちゃん、最近すごく明るくなったろ]


20:15 亜[そうだね]


20:15 キ[クラスでも色んな人から声掛けられたりすることが増えたのよ]


20:16 亜[うんうん]


20:16 キ[その空気を乱したくないって、ジュリアとココアが]


20:16 亜[そんなこと言ってんの?]


20:17 キ[だから、さっちゃんとおしゃべりする時はさ]


20:17 キ[周りに人が少ない時を見計らってる]


20:17 亜[えー]


20:17 キ[昼も、私は誘ってみようって言ってるんだけど]


20:17 キ[首を縦に振らんのよ]


20:18 キ[あと、オマエらに悪いからって]


20:18 亜[あのふたりがそこまで考えているとは……]


20:18 キ[アイツらバカだけど、根はホントに優しいヤツらだからね]


20:19 亜[ちょっと駿呼ぼう]



20:19 [亜由美が駿を招待しました]



20:20 キ[行動がはえぇw]


20:20 亜[バイトじゃないことを祈る]



20:22 [駿が参加しました]



20:23 亜[あ、来た来た]


20:23 キ[バイトじゃなかったみたいだなw]


20:24 駿[亜由美と伊藤(キララ)、なんか珍しい組み合わせ]


20:24 キ[高橋(駿)、こんばんは]


20:24 駿[伊藤、おいっす]


20:24 駿[どうしたの? 何かあった?]


20:25 亜[いやさぁ、伊藤たち誘って、またカラオケ行こうと思ってさ]


20:25 亜[駿とタッツンは、どうせバイトでしょ?]


20:26 駿[あー、確かにそうだな。いいじゃん、楽しんできなよ]


20:26 亜[伊藤たちが遠慮しててさ]


20:27 駿[?]


20;27 亜[さっちゃんが色眼鏡で見られるんじゃないかって]


20:28 駿[どういうこと?]


20:28 亜[さっちゃんがギャル軍団の一員って見られるんじゃないかって]


20:29 駿[あー、そういうことね]


20:29 駿[んなもん、関係ねぇよ。伊藤、一緒に楽しんできなよ]


20:30 キ[いや、気にしてんのは、ジュリアとココアなんだよ]


20:30 駿[同じ同じ、関係ねぇって]


20:31 亜[お昼もさっちゃん誘いたいんだけど、私らに遠慮してるみたいで]


20:31 駿[マジか]


20:31 亜[マジ]


20:32 駿[伊藤、オマエら真面目に考え過ぎだって]


20:32 キ[まぁ、そうなんだけどな]


20:33 駿[逆に、さっちゃんの交友関係をオマエらの方にも広げないと]


20:33 駿[昼飯も、遠慮なくさっちゃん誘ってくれ]


20:33 亜[さっちゃん、めっちゃ喜ぶよ!]


20:35 キ[周りがどう見るかだな……]


20:35 駿[だから関係ねぇーっての]


20:35 駿[そんなんでガタガタ抜かすバカが多いんだったら]


20:35 駿[オマエらもオレらとつるんでりゃいいじゃん]


20:36 駿[周りのつまんねぇ声なんて、無視だ、無視!]


20:37 キ[いや、ほら、うるせぇのもいるからさ……]


20:38 駿[あー、委員長か]


20:38 キ[私ら、ここ最近やたらと目の敵にされてるから]


20:39 駿[最近、委員長、何か変じゃないか?]


20:39 キ[高橋から見てもそう思う? 私らもよくそう言ってる]


20:40 亜[委員長って、櫻井のことでしょ? あのクソ真面目な]


20:40 キ[そうそう、櫻井]


20:40 駿[相変わらず、由紀乃がちょこちょこ後ろ付いてまわってるよw]


20:41 亜[変わんないねぇw]


20:41 駿[でも、何か変なんだよ]


20:41 キ[アイツ、クソ真面目だけど、昔は行動に筋が通っていたと思う]


20:42 亜[そうね、そういうちょっとお固い正義の味方的なイメージ]


20:43 キ[最近、注意したいがための注意をしてくんのよ]


20:43 キ[私たちのとこに来ちゃあ、つまんねぇ言いがかりつけてきてさ]


20:43 キ[オマケに、言ってくる言葉にすげぇトゲがあるんだよね]


20:44 亜[委員長、今そんななの?]


20:44 亜[トゲのあるような言い方するイメージ無いけど……]


20:45 キ[前にさっちゃんの小説のことで揉めた時もさ]


20:45 駿[あぁ、あん時な]


20:45 キ[そうそう、あの時]


20:45 キ[こんな小説、さっちゃんには読むのは早いとか]


20:45 キ[これとエロ本と何が違うの、なんてさっちゃんに抜かしやがってさ]


20:45 キ[私、ブチ切れて、ぐうの音も出ないようにしてやったよ]


20:46 亜[小説って、アンタたちがよく読んでるヤツでしょ?]


20:46 亜[恋愛小説だよね……それがなぜにエロ本……?]


20:47 キ[セックスのシーンがあるからだとよ]


20:47 亜[いまどき⁉]


20:48 駿[そこに焦点当てた内容じゃないんだけどね]


30:48 キ[まぁ、私らには一事が万事、そんな感じだよ]


20:48 キ[由紀乃も止められないみたいで、すげぇ困ってた]


20:49 亜[そんな状況なんだ……]


20:49 キ[逆に、今は委員長のことがちょっと心配だわ]


20:50 駿[とりあえず、気にしなくて大丈夫だよ]


20:50 駿[カラオケ屋で偶然会うこともそうそうないだろうし]


20:50 駿[昼飯は、オレらの近くで食べれば、牽制になるだろ]


20:51 駿[委員長が何か言ってきたら、オレも助太刀するから]


20:51 キ[そう言ってくれると助かる]


20:51 キ[ジュリアとココアにも話をしてみるよ]


20:52 駿[それがいいよ]


20:52 駿[伊藤、遠慮しないで何でも言ってくれな]


20:53 キ[サンキュー、高橋。心強いよ]


20:53 駿[あ、後さ、みんなで遊びに行くんだったら]


20:53 駿[駅前に変なのがウロウロしてるから気をつけてな]


20:53 キ[変なの?]


20:54 亜[しつこいナンパ男が複数いる]


20:54 キ[げ]


20:55 駿[太がいれば大丈夫だと思うけど、何かあったらすぐ呼んで]


20:55 駿[バイト先からだったら、走れば三分で行けるから]


20:56 キ[それ助かるわ]


20:56 駿[んじゃ、オレは抜けるな]


20:56 亜[駿、ありがとね]


20:56 駿[いつでも呼んで]


20:57 キ[高橋、ありがとう]


20:57 駿[じゃあな、キララちゃん♪]



20:57 [駿が退出しました]



20:57 キ[ちゃん付け、やめろ!]


20:58 亜[もういないよw]


20:58 亜[伊藤]


20:58 キ[ん?]


20:58 亜[今、顔赤いでしょwww]


21:00 キ[相変わらずの人たらしだよな、高橋は]


21:00 亜[www]


21:01 キ[そのうち、勘違いした女に刺されるぞ、アイツ]


21:01 亜[wwwwwww]


21:02 キ[とりあえず、カラオケの予定を決めますかね]


21:02 亜[そうだね、山口(ジュリア)と竹中(ココア)もココ呼ぼうか]


21:03 キ[そうするか、ちょっと待って]


◇ ◇ ◇


 こうして、亜由美とキララ、太、ジュリア、ココア、そして幸子は、後日、六人で遊びに行くことになったのだった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る