第4章 私と母 従姉妹と叔母の話

 双子というものは、かくも何でもお揃いにしたがるものかと、母と叔母を見ていて今でも思う。



 私と従姉妹は、たまたま同い年で同性で、双子の親の元に生まれてしまった。



 私と従姉妹は別々の学区に家があったため、公立の中学へ通うなら別、しかし私立中学を受験すれば学区関係なく一緒に通うことができる。



 母と叔母は、そこへ通うことになる本人たちを差し置いて、勝手に私立中学を受験するべく願書を提出していた。



 幸い、足切り(当時は子どもの数が多かったため、受験人数を減らすために、始めにくじ引きなどで受験者数を絞っていた)で落とされたらしいが、私は未だにどこの中学を受験させられそうになっていたのか知らない。



 高校の制服を買いに行くときも、成人式の振り袖を買いに行くときも、いつも母と叔母の間で段取りは決まっており、私と従姉妹は母たちの決めたことに従うだけだった。



 母は娘との対話よりも、双子である叔母の意向を何よりも優先した。たとえそれが、私の人生に関わることであったとしても。

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