第2章 私と母の話

 母は、なんとか私を従姉妹に近づけようと、従姉妹と同じ持ち物を私に持たせようとした(さすがにもう服までお揃いにしようとは考えなかったようだが)。



「これ、あの子が流行ってるって言うからあんたにも買ってきた」

「これ、叔母さんと一緒に、あの子とお揃いで買ってきたよ」



 私の学習机の引き出しの中は、まったく私の趣味ではない小物で溢れかえった。



 当然ながら、そんなことで好きなものや性格など変えられるはずもなく、業を煮やした母は、私に向かって究極とも取れる言葉を投げかけた。



「あんたも、あの子と同じようになりなさい!」



 私の人格が全否定された瞬間だった。


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