閑話 シロとシズル


 携帯のメッセージアプリ

 

 シロ :起きてるか?

 

 シズル:起きてるけど、シロ?

 

 シロ :そうだ

 

 シズル:ルミナ君に操作してもらってるの?

 

 シロ :いや、俺っちの念力で動かしてる

 

 シズル:そんなことができるんだ

 

 シロ :まあな

 

 シロ :相棒はもう寝たけど、ちょっといいか?

 

 シズル:いいけど、何?

 

 シロ :お前は相棒が好きか?

 

 シズル:はい?

 

 シロ :後で消すからこれを相棒が見ることはない

 

 シズル:まあ、好きだけど

 

 シロ :だろうな

 

 シズル:わかる?

 

 シロ :まあな

 

 シズル:みんな知ってるかな?

 

 シロ :パーティーメンバーは全員知ってる

 

 シズル:そっかー

 

 シロ :覗き見するようで悪いが、今日のは雰囲気が良すぎたな

 

 シズル:告白されるかと思った

 

 シロ :相棒は告白する気があったぞ

 

 シズル:そうなの?

 

 シズル:ルミナ君、私のこと好きなの?

 

 シロ :見ればわかるだろ

 

 シズル:あの人、分かりやすすぎて逆にわかりづらい

 

 シロ :相棒は悩んでるんだ

 

 シズル:何に?

 

 シロ :自分が女になっていること

 

 シズル:やっぱり辛いのかな?

 

 シロ :安心しろ。女になったこと自体はさほど気にしてない

 

 シズル:まあ、ノリノリだもんね

 

 シロ :だな。あいつが気にしてるのはお前との関係性だ

 

 シズル:関係性?

 

 シロ :そう。男に戻った時にお前の心が自分に向いたままなのか悩んでいる

 

 シズル:ちょっと待って。ルミナ君、私がルミナ君のことを好きなの知っているの?

 

 シロ :そりゃそうだ。あいつはかなり前からお前を落としにかかってたぞ。

 

 シズル:たまにカッコつけてるやつ?

 

 シロ :それ

 

 シズル:自分に自信がある人だねー

 

 シロ :メンタルは豆腐だがな

 

 シズル:あはは、わかる。でも、知っているのかー

 

 シロ :まあ、相棒ほどじゃないが、お前も分かりやすいからな

 

 シズル:そうかもね

 

 シロ :そして、お前が男の相棒を忘れそうなことにショックを受けてる

 

 シズル:前に言ったやつかな?

 

 シロ :それ

 

 シズル:嘘だよ。ルミナ君がグズグズしてたから発破かけただけ

 

 シズル:私がルミナ君を忘れることはない

 

 シズル:絶対に

 

 シロ :ならいい

 

 シズル:でも女のルミナ君とは付き合いたくないな

 

 シロ :なんで?

 

 シズル:女同士だと、友達にしかならないよ

 

 シロ :そんなもんか

 

 シズル:そんなもん

 

 シズル:それにルミナ君が男に戻ったら私から告白するつもりだよ

 

 シロ :やめとけ。相棒がキチンとするから待っとけ

 

 シズル:わかった。待ってる

 

 シロ :あと、相棒はたまにひどいことを言うと思うが、耐えてくれ

 

 シズル:わかってるよ。あの人の言うことは話し半分にしか聞かないようにしてるから

 

 シロ :それはそれでひどいな

 

 シズル:傲慢な自己中男だよ?

 

 シロ :すまん相棒、反論できない

 

 シズル:私はルミナ君を受け入れるよ

 

 シズル:ただし、良いところだけ

 

 シロ :苦労するだろうが、頑張ってくれ


 シズル:シロもだよ。相棒なんでしょ?

 

 シロ :あいつ、マトモにならねーかな?

 

 シズル:無理、無理。どうしても耐えられなかったら無視すれば良いよ。すぐに謝ってくるから

 

 シロ :メンタル、豆腐だもんな

 

 シズル:だね

 

 シロ :すまんな。遅くに

 

 シズル:良いよ。私も話せて良かった

 

 シロ :これは消しておくから安心してくれ

 

 シズル:お願いね

 

 シロ :おやすみ

 

 シズル:おやすみなさい

 

 



攻略のヒント

 最近、携帯の電池の減りが早い。

 シロのせいだ。

 あいつ用の携帯を買ったほうがいいかな?


 シロに聞いたら、携帯できねーだろって言われた。

 予備の電池を買うか……


『神条ルミナの日記』より

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