第7話 色の数を数えてみる

消したはずの約束は

君の無垢な手で 願いに変わる

その願いがある限り 

海は変わらず ずっとある

罪も変わらず ずっとある


紛い物の煌めきに 君が手を伸ばすたび

本物の暗澹が わたしの背後にひたり張りつく


風に乗り届く 君の絵空歌

黄色い鯨に 白墨の蛸

青いインクに オレンジの海草


色の数を数えてみる


色とりどりは混じり合い 

極彩色がわたしを責め立てる

そのグラデーションのおどろしさが

わたしの罪の濃さなのだ

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