先輩の部屋にて
俺たちはピザをその量にも関わらず、ペースをおとすことなく食べ進める。
「んぅ〜、美味しい!」
「久しぶりに食べるけど美味しいな」
久しぶりのピザの美味しさに、俺たちはそのままペロリと平らげた。
「ごちそうさまでした!」
「ご馳走様」
「ご馳走様でした」
「この後、少し食休みしたら部屋に来るかい?」
「行きます!」
少しの間リビングで食休みも兼ねて、ジュースを飲みながらまったりする。
「そろそろ行くかい?」
「はい!」
「こっちだよ、ついてきてくれ」
食休み後、先輩がそう言って部屋を案内すべく席を立つ。七海はそれに付いて行くように続けて席を立つ。2人とも部屋に向かって歩き出し、俺は2人に一拍遅れて付いて行った。
「ここだ」
先輩に案内されてついた部屋のドアには『楓の部屋』と少しデコレーションされたネームプレートが掛けられてあった。
「楓先輩の部屋!楽しみです!」
「そんなに期待されると少し不安になるのだが…」
「絶対大丈夫ですよ!」
「そうか?」
「はい!」
「まぁ、じゃあ入ってくれ」
先輩がそう言って部屋を開けるとそこはファンシーな世界が広がっていた。ベットにぬいぐるみがたくさん並べられていて、それは棚に始まり、机の隅にまでにも及んでいた。他にも部屋の至る所に可愛い小物類が置いてあったりして、先輩が本当に可愛いもの好きなのが伺える。
七海はこの部屋を見ると途端に目をキラキラとさせて部屋をぐるっと見渡している。
「ふぁ〜…、すごい…」
七海は時々そう声を漏らしながら部屋にある小物やぬいぐるみを手に取りながら眺める。
「楓先輩!すごい可愛いです!」
「あはは、そう言われると私も嬉しいよ。ほら、この子とかお気に入りなんだ」
「可愛い〜!あとあと、この小物入れとか可愛いです!」
「ああ、これはな手作りなんだ」
「えぇ!そうなんですか?」
「うん」
「すごいですね!」
「これは割と作るのが簡単なんだけど、作り方教えようか?」
「いいんですか?お願いします!」
そして、2人が小物入れなどの作り方などで盛り上がっているのを聞き、それぐらいなら作れるかなと考えていると不意にこちらへ声がかかる。
「ねぇ、あきと?これなら私でも作れるかな?」
「この小物入れ?」
「うん」
「取り敢えず、聞いた感じだと出来ると思うよ」
「ほんと?じゃあ今度作ってみよ!」
「うん、俺も手伝うよ」
「ありがと!」
そのまま暫くの間、先輩の部屋で話したりして過ごしたのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます