お疲れ様会にて

 それからというものの、このテスト前1週間の期末テスト勉強は驚くほどスムーズに行われた。というのも、青葉さんの存在がでかかった。

 彼女は俺たちが集中できていないと察すると少し休憩を促したり、逆に教えてもらうという形で勉強に集中できるようにするなど、彼女のおかげで勉強自体、まるできついとも感じず楽しく勉強することができた。

 彼女の学力自体もついていけないと言いつつ、俺や翔太よりも勉強ができて沢山教えてもらった。そのおかげもあり、今回の期末テストはこの4人のうち誰も赤点すらなくむしろ高得点で突破することができた。


「ということで、みんなおつかれ!」

「おつかれさま」

「おつかれさま〜」

「お疲れ様です」


 期末テストも終わり、全ての答案用紙が帰ってきた日。俺たちは今、期末テストお疲れ様会を近所のファミレスで開いていた。


「でも本当に青葉さんには助けられたよ、ありがとう」

「いやいや、私も勉強教われましたしこちらこそお世話になりました」

「翔太もありがとうな」

「ん?楽しかったし、勉強もできたから問題ないぞ」

「ねぇ、円香ちゃん!これからも一緒に勉強したり、遊んだりしてくれる?」

「えぇ!?私、お二人の邪魔になったりしません?」

「全然大丈夫だよ!」

「えっと、じゃあ、不束者ですが…。よろしくお願いします」

「うん!よろしくね!」


 七海も一緒に遊んだりする友達ができて嬉しそうだ。彼女らはそのまま女子二人の空間をつくり、会話で盛り上がっていた。一方男子陣は、


「あの二人、すぐに仲良くなったな」

「まぁ、お互いに馬が合ったんじゃないか?」

「そんなもんか」

「そんなもんだろ」


完全に空気になっていた。


「あと終業式が終わればすぐ夏休みだね!円香ちゃんは何か予定あるの?」

「いや、特に今のところは決まってないですね」

「じゃあさじゃあさ、夏休み一緒に遊ばない?ショッピングモールとか行ったり」

「えっと…。私も行きたいです」

「やった!じゃあ決定ね!」

「うん。楽しみです」


彼女らはお互いにはにかみ、本当に楽しそうに話している。そこに、


「なぁ、提案なんだけど。この4人でもどっか遊びに行ったりしないか?」


翔太が会話に入っていった。


「それは楽しそうだな」

「だろ?」


俺も楽しそうだと思い、翔太の提案にのっかる。


「わたしも賛成だよ!」

「わたしも大丈夫です。遊びたいです」


二人もそう言ってくれて4人で遊ぶことが決定した。

今年の夏休みはなかなかに賑やかになりそうだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る