期末テスト前にて
テスト1週間前。
俺たちは学校で期末テストの勉強を二人でどうするかを悩んでいた。そこに翔太がやってきた。
「よう!何やってるんだ?」
「いや、期末テストの勉強をね」
「なるほど…。邪魔して悪かったな」
「いや、全然大丈夫だよ。まだ勉強はしてないから」
まぁしてないというかできないが正しいのだが。
いや、待てよ。ふと気づいたんだが、間に誰か挟んでやれば勉強できるんじゃないか?そうして、翔太に聞いてみる。
「なぁ、翔太。今回の期末テスト一緒に勉強しないか?」
「俺はいいけど、なんでだ?」
「俺たち二人だと集中できなくて勉強進まないんだ」
「あーなんか前に言ってたな」
「で、どうだ?」
「いいぞ。でもそれなら一人、知り合いも一緒でいいか?」
「誰?」
「一応、明人はずっと小学校から一緒だから知ってるとは思う。そんな関わった事ないとは思うけど。ちなみに片瀬さんも知ってると思うぞ」
「え?私も?」
「なんか最近勉強についていけないらしくて。ちょっと待っててくれ」
そう言って翔太が出ていくと、すぐ傍に女の子を連れて戻ってきた。
「えっと
そう言った彼女は七海よりも割と身長が低く、髪の毛はボブにしていて、小動物感がある。そして、翔太の言う通り俺は会うのが初めてではない。この子は翔太の所謂、幼馴染というもので小学校の頃からチラチラ見たことはあった。ほとんど喋ったことはなかったが。
「あ!球技大会、バスケで最期戦った子だ!」
「はい。よく覚えていましたね」
「うん!すごく強かったから覚えてる!」
「まぁ一応バスケ部なので」
「ずっと敬語だね!もっと砕けた感じでいいのに」
「いや、今までの片瀬さんのイメージではすごく近寄りがたかったので今とのギャップが…。噂とか、色々見たり聞いたりしたんですけど思ったより今のインパクトが強くて驚いてます」
まぁ、確かにあまり関わってない人からするとそうなるか。
「ということで、勉強のメンバーはこれでいいか?」
「うん!」
「おう!」
「はい、よろしくお願いします」
そうして俺たちは勉強を始めた。
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