いつでもお伺いします
ご主人様、とうとうお別れの時間が来てしまいました。ご主人様と共に過ごした時間は短かったですが、とても充実した時間を過ごせたと感じられました。ありがとうございます。……本当なら、この言葉はご主人様の口から言うものですよね。ヘルパーであるわたしが幸福を感じてしまい、いったい何をしているのでしょう。
……いえいえ、こちらこそありがとうございます。ご主人様のような心がお綺麗で優しいお客様に派遣させていただいて、わたしは幸せです。あっ、もうお別れの時間なので、ご主人様とお呼びするのは違うかもしれませんね。お客様に戻した方がいいですよね。ふふ。
……そうですよね。短かったとはいえ、急に呼び方が変わってしまうと戸惑ってしまいますよね。ですが、ご安心ください。わたしを再び指名してサービスをご利用いただければ、またいつでもご主人様とお呼びできますよ。……いえ、ご主人様とお呼びさせてください。……なんて言ってみたりしました。ふふ。なので、そんなさみしいお顔をするのはやめてください。
……本当ですか? 再び利用したくなるような快適なサービスでしたか? そんな嬉しいお言葉をいただけて、わたしは、いえ、わたし達は励みになります。……それでは、お客様。わたしはここらへんで失礼します。体験サービスをご利用いただき、ありがとうございました。今後も、ケアホーム&ケアメンタルヘルパー紹介所をよろしくお願いします。お客様とまた出会える日を、いえ、お客様の生活のサポートをまた行える日をお待ちしております。
『こっこっこっ』
わんOneDays、ドッグでグッドデイズ !~よたみてい書 @kaitemitayo
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます