二期生の先輩達との出会い
「新しく加入する子ってどんな子かな?可愛い子かな?まきちゃんみたいにおっぱいあるのかなぁ?」
「しらねーよ。てか、堂々とおっぱい揉むのやめろ。」
「えー?だめ?」
「人前ではやめてくれ。事務所に着いたら好きなだけ揉ませてやるから。」
「むーっ。分かった。」
私の名前は、佐藤真希(さとうまき)。そして唐突にセクハラしてきたのは、後藤由香里(ごとうゆかり)だ。私たちはワラライブの事務所に向かっている。私は卯月彩春(うづきいろは)として、ゆかりんは葉月夏樹(はづきなつき)としてVTuverとして活動している。先輩のひまりさんの急死から急遽、採用した元個人勢のVTuverの子と初めて会うのだ。人前で堂々とおっぱい揉む変態の相手をしながらも事務所に着いた。
「まきちゃん?事務所に着いたから遠慮なく揉ませてもらうね。おっほ。今日もたわわに実ってるねー。」
「はいはい。それは良かったね。」
そんな日常的なスキンシップをやっていると部屋のドアが開いた。
「え!?」
トイレに行こうと思って部屋を出たら特殊な光景が広がっていた。女の子が女の子の胸を揉んでいるのだ。
「ごめん。驚いたよね。コイツはアイドルオタクの変態だから気にしないでくれ。このスキンシップは日常だから安心してくれ。」
「驚きましたけど、日常的に過度なスキンシップをしてるってことは二人は仲がいいんですね。」
3期生のこともあって、ゆかりんには人前でおっぱいを揉むのを控えさせている。そのかわり、事務所に着いたら好きなだけ揉ませてあげている。そして、キスもさせてあげている。人に見られるのはあまり良くないのだが、見られてしまった。だが、この子は笑顔で返事をしてくれた。
「それ、隙あり。なるほど、小さすぎず大きすぎずまさに理想で完璧なおっぱいだね。揉みやすういぃ。」
「キャッ。えっと、あのー」
「おっほ。可愛い声だね。身長150cmくらいでBカップかな。」
「ゆかりん?そのくらいにしといらどうだい?君も嫌なら嫌ってハッキリいわないと。この単細胞は理解出来ないんだから」
「まきちゃん?人を単細胞呼ばわりは酷くない?」
「自己紹介の前に人の胸を触りに行くモラルのない奴をどう呼べばいいのかな?とことで、ゆかりん?いつまで触っているつもりだい?」
「いやあー抵抗しないから、いつまでもいいのかなって。」
「別に触られるのは嫌じゃないんですけど、ずっとは困るので10秒以内でお願いします。」
「ねぇねぇ、まきちゃん聞いた?聞いてた?いつでも触っていいんだって?」
ゆかりんが喜びながら私に話しかけている。この子はあの子達みたいに人見知りをしないどころか何でも受け入れることが出来る子なのだろうか?
「そうかい。このバカがいきなり触ってすまないね、ところで、自己紹介が遅れたね。私は佐藤真希だ。あのバカが後藤由香里だ。」
「はい。お願いします。私は木場美羽です。ふつつかものですが、よろしくお願いします。」
「そんな緊張しなくてもいいよ。タメ口でもいいよ。むしろそのほうが打ち解けやすくて助かるかな。」
「じゃあ、まきさんゆかりさん色々と迷惑かけると思うけどよろしくね。」
「そうだよ。みうちゃん。仲良くなった印に。チュッ」
「キャッ」
「えっと、あのー流石にキスはやめて?」
「えー?まきちゃんはいいのに。」
「まきさんはまきさん。私は私です。」
何とか打ち解けてくれたようで、良かった。にしても初対面の相手におっぱいを触られても嫌がらないということは、人懐っこい子だというのを理解した。だが、私みたいに何でも受け入れることは難しいのだろう。それが普通なのだが。そう思っていると聞きなれた声が階段から聞こえてきた。
「そろそろ、2人が来る頃かと思って来たらもういたんだね。その様子だと打ち解けることに成功したみたいだね。チラッと聞こえてたよ。みうさん?私にもタメでいいからね。距離感が近いほうが相談しやすいと思うの。無理にはとは言わないけどね。」
マネージャーのちかさんが二階から降りてきたのだが、私は少し驚いた。ちかさんが親しそうに喋っているのを見たのが初めてだったからだ。」
「じゃあ、ちかさん。改めてよろしくね。」
「うん。こちらこそ。」
「あと、ゆかりさん?3期生の件のときに言ったよね?過度なスキンシップは逆効果になるって、千恵さんからも社長からも注意されたよね。みうさんが気にしない人だったからいいけど、気にする人だったらどうしてたの?」
「ごめんなさい。」
「次に新しい子が入って来てもスキンシップは程々にするように。」
「うん。気を付ける。」
「あのー3期生の件って何?」
私は気になって聞いてしまった。するとるいさんが話してくれた。
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