Q: 嗚呼、愛しのナンドリーナ

――嗚呼、愛しのナンドリーナ。

 

 君はたくさんの色と音を詰め込んだ弾丸で、僕の胸を撃ち抜いた。

 透けるような白い肌に、黒いエナメルみたな髪が今も僕の胸に焼き付いている。

 猫のような目に、しなやかな体、口の悪いナンドリーナ。

 いつもチェックのスカートと、黒い厚底の靴を履いていた。

 すぐ僕に暴力をふるって、我儘放題をしていた。

 電気をつけたまま寝ていた。

 急にギターを叩き割った。

 けだるそうにアメリカンチェリーの飴玉を舌の上で転がしていた。

 黒いマニキュアの染みは今もまだ消えていないよ。

 三角公園に舞い降りた僕の天使ナンドリーナ。

 君が愛しい。

 君が恋しい。

 君が恨めしい。

 君はバカだ。


 嗚呼、愛しのナンドリーナ。

 君のいない世界は真っ暗だ。

 嗚呼、愛しのナンドリーナ。

 君がいないと僕は……。

 嗚呼ナンドリーナ。

 嗚呼ナンドリーナ、ナンドリーナ。

 僕を置いていかないでおくれよ。

 ナンドリーナ。

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