第47話 暁彦キレる 3

 あースッキリした!云うだけ言った帰ろ!

 じゃ俺は帰ります。この町も駄目だわ…あっそうだ!一つ訊かないとね?


「…あっ!」


「…なんだ?」


「一つ、一つだけ教え貰っても?」


「だからな、なんだ?」


「身分証って、冒険者ギルドじゃなくても発行してくれるんですかね?」


「あっあぁ!商人ギルドと、錬金術ギルドなら発行して貰えるはずだ」


「そっ、ありがとございます。それでは、もう用が無いので帰ります。身分証が、欲しかっただけでしたが。どうやら、ここでも頂けない様なので帰りますね!」


 言い終えると暁彦は勢いを付けてソファーから立つと扉に向かうがそれをまた止められる。

 何なんだよ!いったい!


「ち、ちょっと待ってくれ。嫌、下さい。さっきのは、俺が私が悪かった。だから少し待って下さい」


「えぇ~まだ、難癖付けるおつもりですか?本当に、冒険者ギルドと相性が悪いですねぇ~。従って、私にはもう用がないですよ?」


 ギルド長が焦って俺を再度止めるが、俺には用はない。


「本当に、もう少しだけ待ってください。こちらの非礼は、深くお詫び致します。ですから少し話をさせて下さい。その後で、冒険者カードお渡ししますから」


 話しって……喉渇いた、お茶も出ないよここ。


《聞く気がない様ですね?主》


『ったり前でしょ~!この人達、全く話が通じないもん。この二人さっきから、謝るって言ってるけどね?俺にちゃんと謝ってないよね?あ~喉乾いた』


 そうナビに言うと徐に暁彦は、マジックバックから水の入ったペットを出して飲み始める。


《主!流石にそれは不味いです!》


《え?もう、ど~でも良いよ!フン。俺はオコです》


「……あっ、あの? そっ、それは?」


「一体それは何で……すか?」


「えっ!…これ?これは…水だけど何か?喉乾いたんで」


「「み、水!!!!」」


 お!サブマスも声出したね。(笑)


「で!何ですかね? 私も暇では無いんですけど」


「あっ! ええっと」


 出した水が珍しすぎて、話が飛んだの?


「まっ、まずは、私の管理するギルドからの詫びをしたい」 


「へぇ~」


 もう一口クピっと水を飲む。


「き、昨日。この馬鹿、ハミルと言いますが。サブマスターが失礼した」


「ギルドマスターの、貴方に謝って貰ってもねぇ………」


 ギロっとハミルを見る。


「ハミルさん?ですか? 貴方が、昨日この部屋に乱入してこなかったら。私は昨日で、身分証貰えたんだよ!それを貴方が邪魔をした!それと今日!下のカウンターでの出来事、あれの謝罪もまだ受けてないけど?舐めてんのか?」



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 誠意って必要ですね!


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