第59話 強さとは?

「シッ!!」


俺は殺気を込めた吐息を吐きながら、カタナを振るう。すると、受け太刀を青年の重心が崩れていたのですかさずもう片方の手にあるカタナを一閃させると、首を落とす。

レヴィの修行はやはり役に立つ。


『HP全損』


無機質なアナウンスが俺の勝利を告げた。

そしてHPが全損した青年は光の粒子となって消える。


すると、試合終了文字が現れた。

どうやら残りの敵が降参したらしい。

こうして俺たちは6得点という上々な滑り出しを切ったのであった。


△▽△▽△▽△▽△▽△▽


「やるね。赤星くん?」

「このぐらい当然だ……」


降谷の問いかけに俺は小さく呟くと、VR装置を頭から外した。

そして、1人ずつ手を出すとタッチする。


「おー、赤星くんからやるなんて珍しいー!!槍でも降るんじゃないのかな?」

「俺だってチームメイトぐらいには優しくする……」

「そうですよ。降谷さん煽っちゃダメですよ」


木原はコラっと言うと軽く降谷の頭を叩いた。


「ごめんごめん!!でも、珍しくってさ!?」

「リアにはせっぷ……」

「リア。黙ってろ……!?」


俺がリアを叱ると皆から笑いが起きた。


『父さん。俺は最高の仲間を手に入れたよ……?』


心の中で縁に恵まれたことを感謝する。

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