第53話 ランク戦に向けて

「それじゃあ、まず隊長を決めようか?」


ここは防衛省の小会議室。俺達はそこでランク戦に向けて考えやアイデアなどを出していた。


「一斉のせ!!で1番隊長に向いてると思う人を指名してね?」

「分かった……」

「…………了解です」

「分かりました」


全員が頷くと、降谷が「一斉のせ」と言う。俺は木原を指さし、木原は降谷を指し、降谷も木原を指し、リアは俺を指す。


「なるほどね。木原ちゃんで決まりだ!!」

「えっ?何でおふたりとも私なんですか?」

「俺は戦術など知らんし、隊長ってガラでも無い」

「自分も同じ理由かな?赤星くんに反則だけど勝った手腕を見せた木原ちゃんがいいと思う」


まだ、言ってんのかこいつは……。


と思いながら内心呆れ顔だった。


「わたしは赤星がいいと思います。赤星が1番強いんですから赤星にやらせるべきです!!」

「リア。戦術には強さは関係ない。要するにどう動かすかだ?」

「むーー!!」


俺がそう言うと、リアはそっぽを向き納得しかねてるようだがこう言う。


「わたしはあなたの命令に100パーセント従うとは限りませんからね?」

「ええ。分かってます 」


リアがそう言うと木原は頷いた。


「じゃあ、木原ちゃんが隊長ってことで……!!このチームは近接戦に特化した魔力MPをあまり使わないチームだから結構いいと思うよ」

「オマケに降谷はスナイパーを抑えられるし、俺には狙撃弾は効かない」

「超高速反応だっけ?いいなぁー」

「私も欲しいです」

「やめとけ。かなり疲れるぞ」


そう言うと、俺はこのチームで絶対にNTGになることを決めた。


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