第42話 来客

試合から一週間が経った。

すると、いつもはBGMとしてか役割を果たさないテレビを見てると、ニュースで流れる。


『嬉しい情報が入って参りました。なんと、一週間前に対戦したアメリカ戦。アメリカ側の降伏により勝利致しました。この試合により大量の物資が日本に流れ込む予定となっており…………』


そうしてニュースを見て改めて勝ったという事を実感した。

あの大国のアメリカと…………。


1ヶ月前の自分では想像がつかなかった。

負けるだろうと思っていた。

でも、違う。


「運命は変えられるのかな?父さん?」


俺がそう言うと、母さんが「ご飯よー」と言う声を発したので俺は急いで準備して下の階へ向かった。


▽△▽△▽△▽△


「おはよう赤星さん」

「…………おはよう」


俺がそっぽを向いて木原と挨拶すると、木原は微笑みながらこちらを向いた。


「降谷くんから聞きましたよ?大活躍だったらしいですね?」

「紙一重な戦いだった。大活躍ではない……」

「またまたー……」


俺がそう言うと木原は俺の肩を叩いてくる。

そして、玄関で靴を履き変えようとすると…………。


「おはようございます赤星さん!!」


すると、見知らぬ女子生徒から声をかけられた。


「なんだ?」

「実は…………好きです!!付き合って下さい!!」


すると、頭を下げられて手を前に突き出される。

それを見て木原が「ごめん、私席外すね」と言うので俺は「待て」と言う。


「悪いな。実はこいつと付き合っているんだ。だから諦めてくれ!!」

「えーーーー!!」


驚嘆の声を出したのは木原だった。


「やっぱりですか……」


すると、女子生徒はそう言いながらブツブツと言いながら去っていた。


「赤星さん!!なんてこと言うの!!」

「そう思われた方が面倒くさくない」


そう言うと、俺は微笑みながら教室へ向かう。


すると、ピコンとモニターからメールが来た。

見ると、降谷からだ。


『本部長が呼んでるから夜でもいいから来て』


と書いてあって一体なんの事だろうか?と思う。

俺は首を傾げながら抗議する木原を無視して歩き出した。

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