アメリカ侵攻編

第21話 急報

「失礼します……」


コンコンとノックをしながら俺が言うと、「入りたまえ」と言う声が聞こえたので扉をゆっくりと開けた。


すると、切れ目のとてもできそうな男性が高級そうな机と椅子に鎮座している。

手を組んで眉間にシワを寄せていた。何かあったのだろうか?


「初めまして。私の名前は中村寿一なかむらかずいち。君の事は調べさせてもらった……と思っている。この場で日本のNTGを管轄かんかつしてる身として謝らせて欲しい……」


そう言うと中村本部長は椅子から立ち上がり深々と頭を下げてきた。


「なら、俺がどうしてNTGを毛嫌いしてるか分かりますよね?代理のNTGとしたいお話お断りさせて頂きます」


俺はその言葉を言うと、部屋から出て行こうとする。すると。本部長は「待ってくれ!!」と叫んだ。


「君みたいな戦力は貴重なんだ。それにから君はNTGになろうと思ってここに来たんじゃ無いのか?」

「いえ、違いますね。俺はただ単にで入隊しただけです。チームメイトをNTGにしたら俺は引退します」


すると、本部長は椅子に座り直すと難しげな顔をした。


「実はアメリカ側が対戦の日程を大幅に変更してきた。もし、これに勝てなければ餓死者が出る。頼む!!君のを使って欲しい……!!」


そう言うと、中村本部長は黙りこくる。まさか、俺の切り札までも知っているとは……。


「なら、俺にメリットをください。俺が動くに値するかどうかのメリットを……?」

「それならば、君のチームメイト。木原さんをランク3にしてあげよう。それでどうかな?」


なるほど、悪くない条件だ。


それなら……。


「俺の事情は一切口外しないというならお受けします」


これによって俺のアメリカ戦出場が決まった。

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