第20話 呼び出し

あれから2週間が過ぎた。


「ハァハァ……!!」

「よし。いいぞその調子だ!!」


学校に行く前に走り込みをしているが、ここ1ヶ月で木原の能力は飛躍的に上がっている。

意外とこいつは考えてる事は効率的だ。これならランク3になれるのもすぐかもしれない。


「よし、いいぞ。10キロ終了だ」

「はい、ありがとう、ござい……ます……!!」


俺はその言葉を聞くと自動販売機に歩み寄る。


「何か飲むか?奢るぞ?」

「じゃあ……スポーツドリンクで……」


そういう言われたのでスポーツドリンクを購入した。そして、木原はスポーツドリンクを受け取ると、ゴクゴクと半分くらい飲み干す。

それを見て、俺も飲むためにもう一本買おうとするがそこでモニターが反応しなくなってしまう。


「故障か?」


うんともすんともいわないのでどうやら故障してしまったらしい。


「じゃあ、これあげます」

「ああ、ありがとう」


俺はそう言うと、スポーツドリンクを受け取り飲み干した。

すると、2人ともあることに気がつく。


これは……。


「えーと……」

「…………すまん」


俺と木原は赤くなり黙り込んでしまった。

30秒ぐらい黙ると俺から「学校に行くか?」と言うと木原が「うん」と言うので俺達は帰りを急いだ。


*


「お、赤星くん!!モニターにメール送ったのになんで返信くれないの?」


朝学校に木原と一緒に着くと降谷が頬を膨らませて待っていた。


「ああ、モニターが故障しててな……」

「訓練してたら急になんですよ」


そこで俺は今朝のことを思い出してしまって思わず言葉に詰まる。


「それならしょうがないけど……とにかく大変なんだ!!」

「どうしたって言うんだ?」

「君がNTG代理として本部長が呼んでるんだ!!」


そこから俺の運命は激しく回り出したのかもしれない。


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