第16話 余裕

俺の攻撃の重さに重心がズレたので一気にたたみかけるように俺の右手が光のような速度で一閃すると、敵の首を落とす。


「タダ。HP全損。勝者アカホシ」


正直に言おう。敵はそこまで強くはなかった。

試験も簡単だったから多分このランク1から3までの間でふるいにかけるのだろう。


そして俺は3日間どころかたった2時間でランク3になってしまった。


「ひゅー、流石ー。想像以上だったよ」

「簡単だ……」


俺がそっぽを向きながらそう言うと、木原が個人戦室から出てくる。


この個人戦施設は約100もの個室があり、そこに入るとVR装置があるのでそこでログインすると、ランク戦が始まる。

指定した相手と点数を取り合うことも出来る。

また、ランダムに相手をする場合もある。

大体、俺の平均タイムは5秒くらいなのでカウントダウンの5秒とポイント確認含めても10秒くらいで済んでしまうため2時間で終わってしまった。


中には魔術師ウィザードもいたがガードとステップで充分避けれた。


「木原どうだ?」

「何とか1000は盛れました」


グッと手を出すと木原は喜ぶ。


「言っとくがまだまだだぞ。恐らく、どんどん厳しくなるからな?」

「はい……!!」

「うわぁー、厳しいー」


降谷が批判を言うが無視する。


すると、辺りからランク3の正隊員が集まり出す。


『なぁなぁ、お前つえーな!!もうランク3になったんだろう?なら、おれと戦おうぜ?!』

『次、オレとやろうぜ!!』

「その次は僕と……!!」


ザワザワと集まりだし、俺は囲まれてしまった。


「じゃあ、順番で…… 」


俺はそう言うと3時間近く付き合わせる羽目になった。

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