第7話 ギルド編 その7 困った問題
復活した永遠なるキャラバン・・・ じゃなくて。
発生した、仕事に深く関わる困った問題・・・だ。
せっかく合格したのに・・・
武器があっても使えないんじゃ話にならないし、仕事もできない。
掲示板のクエストの中に〝アレ〟に関する手がかりが潜んでいても・・・
活動できなければ意味がない。
(じゃあ、どうしたらいいの? どうしたら・・・)
・・・・・・だったらよう ダンジョン 潜ってみようぜ・・・・・
・・・・・・魔法石は たくさん 採れるけど・・・・・
・・・・・・買い取って もらおうなんて 思わない方がいい・・・・・・
・・・・・・何せ 一個一個は ホント 大したことない・・・・・・
・・・・・・大したことない 値段 マジで 二束三文だ・・・・・・
・・・・・・けど 組み合わせ次第で すんげえ 役に立つ・・・・・・
・・・・・・それぞれ バラバラだから 選ぶのに 苦労するぜ・・・・・・
・・・・・・起きろ 起きないと アソコ ガン見 しちゃうぞ・・・・・・
「・・・!!」 バチっと、電源が入ったように目を覚ますパティ。
視界には、魔法灯篭の間接照明に照らされた天井。
夜が更けたほど時間が経ったのだと気付く。
( そうか・・・ あたし、医務室で診てもらってたんだっけ・・・ )
気付いた事と言えば・・・
タオル地のワンピースに着替えさせられていた事。
話しかけられる奇妙な夢のせいで変な汗をかいていた。 それくらい。
「パティちゃん、起きたのかい! どお、具合は?」
「あ、おかみさん! おかげさまで、この通りです!」
と言って、自分で驚くパティ。 肩の感じがすこぶる軽い。
「ちょうど良かった!夕ご飯食べてきな、ね!!」
どうにも・・・じっくりと考える猶予を与えてくれない傾向にあるおかみさん。
「あ、そうだ、パティちゃん!」
「なんでしょうか?」
「ウチの旦那なんだけどさ・・・ これからは名前じゃなくて、〝親方〟って
呼んでやってくんない? なんかねぇ・・・名前で呼ばれるのってむずがゆい
ってゆうか、照れくさいんだって。 そうしてくれる? 」
「わかりました。」
本格的なコンロが併設してある食卓では、鍛冶屋のご主人グーグゥとギルドマスターのバック・ティッカーが何やら話し合っていた。
「今回の件は・・・ 誠に痛恨の極みです!!」
と、テーブルに拳と頭をこすり付ける、ギルマスのバック。
「これで分かったろう? おめえさんが博打にウツツを抜かすと・・・ 得てして
こうなっちまうモンなんだ。 それよりも・・・」
「やっと、来てくれましたね!」
やたら立ち直りの早いギルマスのバックと、仏頂面のグーグゥ。
二人のオッサンを呆気に取られながら見るパティ。
「早速だが、嬢ちゃん・・・ ひとつ相談事、頼まれてくれねえか?」
「あたしも相談したい事、あります。」
「ん~と・・・ ここはひとつ、ご主人の相談事を先に聞いていただけますか?」
「わかりました。」
「実は・・・嬢ちゃんに、もう一回テストをやってほしい。コイツが測定を兼ねて
もう一度、その武器の威力を見たいって言うんでな。」
「そうでしたか・・・ 話はつながりました。」
「・・・??」
「実を言うと、銃弾が枯渇しかかっています。」
「てぇ事は・・・試射だけじゃなく、今後の仕事ができなくなっちまう恐れがある。
そう言いたいんだな?」
「おっしゃる通りです。」
しばらく考え込む、鍛冶屋のご主人グーグゥ。
「じゃあよ、バックは・・・ そうだな、これまで発掘された品々を再調査!
それと・・・」
「それに関するクエスト・・・ですね?」
「おう、それだ!! 頼んだぜ!」
「了解です!」
大皿代わりのお盆を片付けるおかみさん。はみ出しているオオナマズらしき魚の骨。
床に寝そべっている、少し腹がふくれたコンタス。
「確か・・・拳銃ってヤツは、それぞれ口径が異なる・・・だよな?」
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