夕闇に微睡む、青藍色の風景:お題『幽暗』
気付けばすでに太陽は沈んでいた。
痛いほど眩しいパソコンから、いまだカーテン全開の窓へ視線を移せば、空は深い藍色に染まっていて。近所の家の明かりがまばらに見えるものの外はすっかり暗い。昼の青と夜の黒を混ぜたような深く暗い色がカーテンの開いた窓から室内に入り込んだのか、薄暗い部屋は仄かな青みを帯びているような錯覚がする。
カーテンを閉めるために立ち上がろうとして、ふと目を向けた先。冷房の効いた涼しい部屋の中、三人掛けのソファに座っていた君がいつの間にかに熟睡していた。手元にスマホも読みかけの本もない辺り、座ってすぐに寝落ちたのだろう。
幽暗の中で寝ている君の顔が見られないことが何だか勿体なく思えた。
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