おくすりマシマシ
近頃、毎週のように医者に行っています。
行く度に薬を処方されるので、飲む薬が多くなります。水だけで腹一杯です。
色々煩っている中でも、逆流性食道炎の食道裂肛ヘルニアとかいうやつを煩っているのですが、つい最近、その関係で胃に効く精神のおくすりを頂きました。
これを飲み始めたら胃が大分楽になった気がするのですが、代わりに眠い。
ヤバい眠い。
白目を剥いているとあいつが現れます。メスガキです。最初は小学生低学年ぐらいの感じだったのですが、今は中学生くらいの背丈です。
「あ、ちょっと、寝そう……が、がんばれ、がんばれ!」
右に左に励まそうとするメスガキ。
馬鹿め。無駄だ。
後頭部を紐で引かれたような眠気には逆らえない。
「えいっ」
あ痛えっ、痛い、痛いです。
蹴るんじゃありません。よしやがれ。
でも駄目だ……今日は休むか。
会社に電話しようとスマホを操作したら、勢い余ってアルバムを開いてしまった。溢れんばかりのセンシティブな画像が保存されており、とても見せられたものではない。多分みんなそうじゃない?
メスガキはそれを見て、うつむいて震えました。
「この……この、エッチ!」
今まで以上の本気の蹴りが臀部を叩き、私は息を吐きました。メスガキはエッチなものに対すると語彙が極端に減るのです。
「死ね! 出て行け!」
私は家から追い出されました。
ともすれば電車が来るまであと三分もない。
走って、走って……どうにか間に合った。
社内のいつものポジションから乗り換え、つり革を掴み……前に飲んでいた薬の時は、こうやってつり革にぶら下がっているだけでも、膝がだるくて辛かった。今は薬の変更でそんな副作用は感じないで済みますが、胃に効く薬のせいで、眠くて落ちそうだ。
薬のお陰で生かされているけれど、薬のせいで体調が下り坂です。
でも、今日は職場に行ったら一日中肉体労働みたいな感じだったので一切眠くありませんでした。
反動で、今は死ぬほど眠いです。
流石にメスガキも私を責めません。
こいつは寝ないので、代わりに夕食時、カルピスを盛って消してやりました。
明日も仕事か……平日はこんな感じですね。
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