第28話 後輩の日笠と食事タイム①
しろねこさんと深夜までゲームを楽しんだ次の日。
今は授業終わりに昼休み。 今日は昼休みにサッカー部のミーティングがあるので、俺は早めに部室に来て、そこで一人で昼ご飯を食べていたんだけど、その途中で後輩の日笠もやってきた。 なので今は俺と日笠の二人で昼ご飯を食べている所だった。
「ふぁあ……」
「うん? 何か眠そうだな」
「あ、す、すみません、先輩」
俺は自分で作った弁当を黙々と食べていると、隣の席に座って菓子パンを食べていた鹿島が突然大きな欠伸をしてきたので、俺はちょっと気になって声をかけてみた。 すると日笠は欠伸を見られて恥ずかしそうに苦笑いをしてきた。
「日笠が寝むそうだなんて珍しいなー。 昨日は夜更かしでもしたのか?」
「あ、は、はい。 その……ちょ、ちょっと面白い動画を見つけちゃって、あはは……」
「ふぅん、そうなんだ?」
日笠はあははと笑いながらそう言ってきた。 日笠はあんまり夜更かしとかしなさそうなタイプに見えたから、日笠が大きな欠伸をしてるのは何だか意外に思えた。 ちなみに俺も昨日は深夜までしろねこさんとゲームをしてたから寝不足なんだけど、でも俺は授業中に寝ているから今は眠気とかは一切ない。
「え? ちなみにどんな動画を見てたの? 面白い系なら俺も見たいな」
「えっ!? あ、あぁ……えっと、その……ちょっと名前忘れちゃったんで、また今度思い出したら教えますね!」
「え? あ、あぁ……わかったよ」
俺がそう聞くと日笠は焦ったような感じでそう言ってきた。 その様子はあまりにも怪しい感じに見えるけど……まぁでも悪い事をしてる感じじゃ無さそうだし、別にこれ以上追及しなくてもいいか。 でもそういえば……
(そういえば俺って日笠の趣味とか全然知らないなぁ)
日笠とはだいぶ仲の良い後輩(女子)なのに、俺は日笠の趣味とか好きな物とかを聞いた事がなかった。 俺は趣味とか好きな物とかについての話はだいぶペラペラと喋ってきたんだけど、でも日笠はあんまり自分から言うタイプじゃないもんな。
(うーん、やっぱり日笠との仲も深めていきたいしさ、これからは日笠の話とかも積極的にどんどん聞いていこう!)
という事で今後は日笠ともっと仲を良くなるためにも、これからはもっと積極的に日笠の話も聞いていこうと思った。
「ふぅ、ごちそうさま」
そんな事を考えていたら昼ご飯のお弁当を食べ終えたので、俺はさっさと弁当箱を片付けて鞄の中にしまいこんだ。 そしてその時、ふと俺は自分のお腹周りの確認をし始めた。
「んー?」
俺は唸り声を上げながら自分のお腹をつんつんと触ってみた。 俺はサッカー部に所属している事もあり、スタミナを温存するためにもいつもお昼ご飯はかなり多めに食べていた。
まぁだからといって別に太ってはいるという事はないんだけど……でもドチャクソエロイ体(鹿島さん談)を維持するならこれからは食事制限とかも考えていった方がいいのかな?
(……いやでも食べる量を減らすのは無理だなぁ)
一応今は育ち盛りな訳だしさ、それに部活が無くてもすぐに腹が減るんだから我慢するなんて無理だわ。 そうなるとやっぱり運動量を増やす方が現実的だよな。 となるとやっぱり……
「ど、どうかしましたか先輩?」
「んー? あぁ、いやちょっとな、ジムにでも通おうかなって思い始めてさ」
「へぇ、ジムですか、それは良いですね! で、でも急にどうしたんですか? 先輩は体型とか全然良い方なのに」
「あはは、ありがとな。 でも最近ご飯とかめっちゃ食べちゃうから太りそうで怖いんだよね。 ほら、俺達高校生って育ち盛りじゃん?」
「あ、あぁ、確かにそうですね。 それに最近はご飯の美味しい季節だし食べる量どんどん増えちゃいますよねー」
「そうなんだよなー。 だからご飯の食べすぎで太らないっちゃう前の予防としてジムに通おうかなって思ってさ。 あ、それとさ、」
「うん? それと……?」
「あぁ、それとさ、やっぱりいつ裸を見られても恥ずかしくないような体にしておきたいじゃんな? あははー」
「あぁ、なるほどー……って、えぇ!? は、裸って……それはどういう……??」
「んー? いやどういうってそのままの意味だよ、あはは」
「っ!?」
俺がそう言うと日笠は顔を赤くしながらとてもビックリとした表情になっていた。
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