第27話 この世界ならオタサーの姫(男ver)になれるかもしれない③

「あ、そういえばしろねこさんも彼氏はいないんですよね?」

『はい、そうですよー。 あおいさんと同じく全然出来ない状態ですー!』

「あはは、仲間ですねー。 え、ちなみにですけどしろねこさんは欲求不満とかはどうなんですか? ないんですかね?」

『えー? いやいやそんなん欲求不満に決まってるでしょーw あおいさん何言ってるんすかーw』

「あはは、ですよねーw あ、じゃあもう一つ質問なんですけど、しろねこさんは欲求不満な時はどうやって解消してるんですか??」

『あはは、めっちゃ詳しく聞いてこようとするじゃないっすかw んーまぁ、エロ動画とか漫画をオカズにしてる感じですかねぇ……って、いや男子相手にこんな事を言うのめっちゃ恥ずかしいんですけど!w』

「あはは、なるほどなるほどー!」


 割としろねこさんは何でもノリ良く答えてくれるタイプのようだ。 まぁやっぱりネットの世界だしある程度ははっちゃけちゃうよな。 あとは歳も近いから話しやすいのかもしれないな。


『ちょっと私だけこんな事言わされてめっちゃ恥ずかしいですけど!w あおいさんも教えてくださいよー! 欲求不満な時はどうやって解消してるんすかー??』

「えー俺もですか? あはは、基本的にはしろねこさんと同じですよー。 エロ動画とか漫画とかをオカズにしてシコってる感じです!」

『あはは、男の子がシコってるとか言うのヤバいっすね!w ってかあおいさんめっちゃエロい人じゃないですかー! え、ちなみに何ですけど……最後にエッチしたのっていつくらいなんですか?』

「しろねこさんもめっちゃグイグイ質問してくるじゃないですか!w いや俺はエッチとかはまだした事ないんですよ。 バリバリ童貞っすよ、あはは」

『へぇ、そうなんですか! それは何だか意外ですね! めっちゃグイグイとエロ話してくるから、そういう経験が豊富な男子なのかと思っちゃいましたよw』

「あはは、そうだったら良かったんですけどねーw しろねこさんはどうなんですか? 最後にエッチしたのはいつくらいなんですか?」

『いやいや私もバリバリの処女っすよw あーあ、本当に早く処女卒業したいなぁ……』

「あはは、それならしろねこさんの憧れてる先輩にお願いしてみたらどうですか? 私の処女貰ってくださいって言ってみたらワンチャンあるかもしれないですよ!」

『いやいや男子にそんな事言うってただの変態女じゃないっすか!w 100%嫌われるんで絶対に言わないっすよw』

「え!? あ、あぁ……そりゃそっか、あはは」


 もし俺が先輩の立場で高校一年の後輩女子が“私の処女貰ってください”なんて言われたら喜んで貰うけどなぁ……って思ったんだけど、よく考えたらこの世界は貞操観念が逆転してるんだったよな。 女子が男子にそんな事言ったら絶対に変態認定されて近寄って貰えなくなるわな。


『それに処女って何か恥ずかしいじゃないですかー。 気になってる先輩に処女だってバレたくないないからそんな事は絶対に言えないですよー』

「あー、なるほどー。 うん、それは確かにね」


 確かに俺も気になる先輩(女)とかがいたら童貞だって事は絶対にバレたくはないわな。 少しでも自分の事をカッコよく見せたいって考えるもんなー。


「はは、それじゃあまずは頑張って処女卒業しなきゃですね!」

『いやそれが一番ハードルが高いですって、あはは。 あーあ、もういっその事……あおいさんが私の処女を貰ってくれたらなぁ……w』

「え? 俺がしろねこさんの処女を?」

『あはは、冗談っすよ冗談w 真に受けないでくださいよーw あおいさんは凄くノリ良い人なんで私もついつい軽口になってるだけですーw』

「あ、そうなんですねー! うーん、まぁでも、俺はしろねこさんの処女なら全然貰ってもいいですけどねー?」

『あはは、そうなんですよー……って、え、えぇ!? ま、まじっすか!?』

「あはは、まじっすよー。 あ、でももちろん今すぐにって訳じゃないですけどね? これからも交流していってもっと仲良くなったらオフ会とか全然しますし、それで実際に会ってみてしろねこさんが俺とエッチしたいって思ってくれたのなら……そん時は是非とも一緒にえっちしましょ?」

『えっ……は、はいっ!! もう是非ともそれでお願いしたいっす! え、そういえばあおいさんって住んでる所はどこら辺なんですか?』

「あぁ、俺は東京ですよー。 しろねこさんはどこら辺なんですか?」

『あ! わ、私も東京ですー!』

「お、そうなんですね! あはは、これはしろねこさんとのオフ会も現実的にあり得そうですね」

『は、はい、そうですね! じゃあこれからも仲良くしてくださいね! あ、それじゃあ明日も是非とも一緒にゲームやりましょうー!』

「あはは、いいですよー! それじゃあ明日も楽しみにしてますね!」


 という事でこちらの逆転世界に来てから初めてのネットフレンドが出来たのであった。 これは今後ともしろねこさんと仲良くして貰って是非ともオフ会も開いていこう。 そしてあわよくば……ふふ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る