第26話 この世界ならオタサーの姫(男ver)になれるかもしれない②
それから一時間後。
「そういえばしろねこさんって何歳くらいの方なんですか?」
『あ、私は16歳の高校一年ですよ!』
「あ、そうなんですね! めっちゃ歳近いですね! 俺は17歳の高ニですよー」
『え、そ、そうなんですか! 本当に歳近いですね!』
という事で新しい知識を得た俺はその後もしろねこさんと通話しながらFPSゲームを楽しんでいた。 俺はさっきも言ったけど、ネットフレンドは全員男だったので、こんな風に女の子と一緒に通話しながらゲームをするのは初めての経験だった。
(女の子と通話しながらゲームするとか、俺結構そういうの憧れてたんだよなぁ)
いや時々さ、トイッターとかゲーム掲示板とかで女子が固定メンバー募集の書き込みをしてる子とかもいるよ? でもそういう女子の募集って一瞬で男共が群がるからさ、一緒に出来る事ってほぼないんだよな。 しかも今の世の中だと女だって嘘付いて釣りしてる奴もいるしさ。 だから俺は今まで女子とネトゲで遊ぶという経験はなかったのであった。
(……いやでも待って! も、もしかしてさ……この世界なら男の俺がトイッターとかで募集かけたら女の子からめっちゃDM飛んでくる……ってこと!?)
いやその可能性はめっちゃあるよな! ちょっとあとでトイッター開いてみよう! 俺はそんな事を考えながらも、今は目の前にいるJK1のしろねことの通話を楽しむ事にした。
「しろねこさんはこのゲーム始めてどれくらい経つんですか?」
『そうですねー、大体半年くらいですかね?』
「あ、結構最近なんですね! それなのにあんなに上手いなんて才能めっちゃありすぎでしょ! 始めてみた理由とかあったりするんですか?」
『あはは、ありがとうございます! あ、えっと、そうですね、ちょっと恥ずかしいんですけど……学校の気になってる先輩がこのゲームやってるから私も始めてみた感じです』
「おー、そうなんですか、それは良いですね! めっちゃ青春してますねー! え、もうその先輩とは一緒にゲームやってみたんですか?」
『あ、いや、実はまだなんですよね。 私も同じゲームやってる事はまだ言えてなくて、中々タイミングが合わない感じです……』
「なるほどなるほどー! じゃあその先輩さんと一緒にゲームが出来るように全力で応援してますね!」
『あ、は、はい! ありがとうございます!』
という事で俺はJKのしろねこさんの青春の応援をする事にした。 でもそんな青春全開で眩しいしろねこさんの事をただ応援するだけでは味気ないし、ちょっとセクハラっぽい事でもしちゃおっかな。 元の世界でこんな事したら速攻でブロックされそうだけど、まぁこっちの逆転世界なら大丈夫っしょ。 それに相手はほぼタメだし、怒られそうになったら冗談だって笑って言えば許してくれるでしょ、いや知らんけど。
「いやー、でもしろねこさんはめっちゃ青春してていいですね! いいなー、俺も青春したいなぁー!」
『あはは、あおいさんも高校二年なんだから沢山青春出来るでしょー。 あおいさんは彼女さんとかはいないんですか?』
「彼女ですか? あはは、いやもう全然いないですよー! しかもそのおかげで今めっちゃ欲求不満になってますしねー、あはは!」
『あははーって、えっ!? よ、欲求不満っすか!?』
俺が笑いながらそう言うとしろねこさんはビックリしたような感じでノリツッコミを入れてくれた。
「はい、そうなんですよーって、あ、しろねこさんってこういうえっちぃ感じの話はあまり好きじゃないですかね?」
『え!? い、いやそんなんめっちゃ大好物ですけど! でも男の人でそういう話をする人ってかなり珍しいですよね』
「あはは、流石にリアルではこんな話しないですよー。 まぁネットの世界だし、年齢の近い女子だから普段学校では出来ないような話もしてみたいなーって思った感じです!」
『あ、なるほどー! 確かにこんな話は学校の人とは出来ないっすもんねー!』
嘘である。 この男、今日も教室でドチャクソエロイ話をギャルとかとしてたのである。 まぁそんな事は気にせず今夜も見知らぬJKと楽しくエロ話で盛り上がろうかな!
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