[六日目のあと]
一人の少年の肉体的な死と引き換えに、人類はあらたな目標を手に入れた。
あれ以来、『運営』はなにも答えない。
すでに去ったのだと、多くの人は考えている。
いずれの国も、いずれの民族も、いずれの組織も、いずれの個人も、「ザ・ゲーム・ショー」が残したものを見上げ、そして走り出した。
新たなる命の形。
少年はゲームの中に取り残されたが、多くの人たちは視線の先を新たな目標へと切り変えた。
視点を世界的なものに据えれば、「ザ・ゲーム・ショー」はこの時点をもって一度幕を閉じる。
月にサーバーを置き、人類と接触した『運営』の正体は不明のままである。
少年の意識がゲーム内に閉じ込められ、肉体が死を迎えながらも精神が活動し続けている理由も謎として残されている。
だが、正体不明ながらも『運営』は、ヒトにより高みがあることを示した。
そのため、この「ザ・ゲーム・ショー」という出来事は、人類史上有数の事件として記されることとなる。
・
「ザ・ゲーム・ショー」の話はこれで終わる。
以下は余談であり、余話である。
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